県は８日、新型コロナウイルスの感染者を新たに８２３人確認したと発表した。８００人を超えたのは３日連続。このうち奄美関係は、11市町村で計１１８人だった。
県庁で記者会見した塩田康一知事は「感染拡大局面にある」とし、「10歳未満や10代、その親世代の30・40代で感染者が多い」と述べ、改めて予防対策を徹底するよう県民に求めた。増加要因には、感染力が強いとされるオミクロン株の変異系統ＢＡ・５への置き換わりを挙げる一方、飲食店への会食の制限には「会食での特段の確認もなく、医療体制もひっ迫している状況ではない」として否定。また、奄美については「離島の医療提供体制はぜい弱。高齢者の感染拡大に気をつけて対策してほしい」と呼び掛けた。
県によると奄美関連の新規感染者は、奄美市40人（10歳未満～70代男女）、大和村１人（70代男性）、宇検村２人（30代～40代女性）、瀬戸内町11人（10歳未満～80代男女）、龍郷町15人（10歳未満～50代男女）、喜界町１人（20代男性）、徳之島町18人（10歳未満～90歳以上男女）、天城町７人（10歳未満～40代男女）、伊仙町11人（10歳未満～80代男女）、和泊町11人（10歳未満～50代男女）、与論町１人（10歳未満男性）だった。
この日はこの他、鹿児島市３１７人、鹿屋市85人、霧島市82人、薩摩川内市68人などの新規感染者を確認。奄美以外の県内感染者は６９４人で、県外11人だった。
県内の累計患者数は９万８５６６人で、７日現在１８０人が医療機関に入院しており、うち中等症が14人で重症はいない。宿泊施設の入所者は７０３人で、３６７６人が自宅待機している。
また、１～７日に３７８人の検体を対象に実施したスクリーニング検査では、前週比17・８％増の28・０％に当たる99人がオミクロン株ＢＡ４・５系統の感染疑いとなった。同期間に行われたゲノム解析の91人のうち、60人がＢＡ・２系統、31人がＢＡ・５系統の感染が確定した。