「マリンスポーツを楽しもう」

手花部小学校の全児童がマリンスポーツ挑戦した(9日、奄美市笠利町)

 

最後は参加者全員で記念撮影(同)

 

 

サーフィンなどで赤木名横断挑戦
手花部小

 

 

 奄美市笠利町の手花部小学校(松山昭久校長、16人)は9日、同校で恒例となっているマリンスポーツ活動「赤木名横断」が「総合的な学習の時間」で行われた。ウインドサーフィン・シーカヤックなど海の乗り物に、マリンスポーツなどのレジャーサービスを提供する奄美海族塾(高井直人代表)のインストラクターらの指導の下、全児童が参加。教職員、保護者らが見守る中、手花部の沿岸でこれまでの練習の成果を披露した。

 海岸に近い環境を生かした同校によるマリンスポーツ活動は、各乗り物の操作方法を通し考える力を身に付けるなどの他、海岸清掃なども含む、郷土に誇りを持ち、地域の自然を大切にするなどを目的に実施。講師の高井代表は2018年、その指導活動の功績を称えられマリンジャーナリスト会議(MJC)のマリン賞を受賞している。

 同活動は、6月から練習を実施。本番を迎えたこの日、▽1・2年 2人乗りカヌー▽3・4年 主にシーカヤック▽5・6年 主にパドル・ウインドサーフィン―にそれぞれ挑戦した。

 開会に当たり高井代表は海上の風向に触れ「沖に向かって風が吹いており、(沖から海岸へ向かう)帰りは向かい風となるため、『コース取り』が大事」と児童たちにアドバイス。風の状況を見て乗り進める大切さを、沖に向かう児童たちに伝えた。

 手花部の海岸から赤木名海岸に向かい、児童たちが各乗り物で出航。各コースで海上を進む中、シーカヤックに挑戦した3年・吉峯八輝=やつき=くん(8)が保護者、教職員らが見守る中、一番乗りで折り返し、笑顔で到着した。

 今年で、同校のマリンスポーツ活動への参加が最後となる6年生の東真有=しんゆう=くん(12)、盛琥珀さん(11)はウインドサーフィンに、平島隆心=りゅうしん=くん(11)はSUPにそれぞれ挑戦。1年生の頃から毎年参加していたという東くんは「去年は(サーフボードが)流されて途中船に乗りながらだったが、今年は一人で最後までやりきれた。とてもうれしい」と笑顔で話した。

 松山校長は「マリンスポーツ学習を通し、地元奄美の豊かな自然を愛し、誇りを持つと同時に、将来、この島を守っていく大人へと成長することを期待している」と話した。