県内感染、過去最多1517人

群島計も過去最多 11市町村160人
警戒レベル2は継続
新型コロナ

 県は12日、新型コロナウイルスの新規感染者が1517人(うち鹿児島市発表686人)確認されたと発表した。1日の感染者数が1千人を超えるのは初めてで、これまで最多だった4月26日の974人を上回り過去最多となった。奄美群島の感染は、11市町村の160人。群島全体の感染者も過去最多を更新、これまで最多だった5月7日の138人を上回った。奄美以外の感染は28市町の1353人で、県外は4人だった。クラスター(感染者集団)も2件発生した。

 奄美群島の感染者は▽奄美市58人(10歳未満~70代)▽大和村2人(50代、60代)▽瀬戸内町34人(10歳未満~70代)▽龍郷町4人(10代~40代)▽喜界町6人(10歳未満~50代)▽徳之島町19人(10歳未満~50代)▽天城町14人(10歳未満~70代)▽伊仙町6人(10歳未満~60代)▽和泊町9人(10歳未満~50代)▽知名町3人(30代~90歳以上)▽与論町5人(10歳未満~60代)。

 奄美以外では、鹿児島市の693人が最多で、同市の1日の感染者数としても過去最多となった。次いで鹿屋市と薩摩川内市がそれぞれ120人、霧島市が109人、日置市51人、姶良市36人、志布志市33人などとなっている。

 また、屋久島町の会食で17人、南種子町のサークル活動で20人が感染するクラスターが発生。会食では施設内の換気や手指消毒、黙食などの対策が行われていなかった。サークル活動では活動に密接になる状況があった。

 県内の累計感染者数は10万2567人。11日現在、医療機関での療養者は222人(前日比6人減)で、酸素投与の必要な中等症が24人、重症はいない。宿泊施設に885人(同40人増)が入所、5041人(同140人増)が自宅待機している。

 県内の警戒基準は現在、レベル2の「警戒を強化すべき」となっている。11日現在、人口10万人当たりの新規陽性者数(368・61人)や療養者数(387・1人)、直近1週間のPCR陽性率(51・9%)といった警戒基準の指標はレベル3の「対策を強化すべき」相当となっているものの、病床使用率(31・7%)や重症者用病床使用率(0%)はレベル2以下となっており、県新型コロナウイルス感染防止対策課は「病床使用率も一定以下に抑えられており、医療提供体制がひっ迫する状況になく、ただちに警戒レベルを引き上げる状況にはない」と説明。今後については、「専門家の意見なども聞きながら、感染状況などに警戒したい」としている。