名瀬測候所の職員(右から3人目)と一緒に大雨災害時の行動について考える生徒ら=和泊町の城ケ丘中学校=
大雨災害時の対応考える
「自分で判断し、命守る行動を」
【沖永良部】気象庁名瀬測候所の職員による防災教室が14日、和泊町立城ケ丘中学校(大野暁校長)であった。全校生徒36人が参加し、大雨災害に対する備えについて考えた。
測候所では、防災への意識を高めてもらおうと、天気や各種災害に関する出前講座を開催している。この日は、測候所の上杉正裕さんら3人が同校を訪れた。
座学では、大雨を降らせる積乱雲の特徴や土砂崩れの前兆などを説明したほか、同校周辺のハザードマップを見ながら土砂災害警戒区域や指定避難所の場所を確認した。
グループワークでは、架空の都市で大雨災害が発生する恐れがあると想定し、警戒レベルに応じてどのような行動を取るべきか考えた。
発表で、警戒レベル1~2の状況での行動について生徒らは「防災グッズや避難経路を確認する」「避難グッズを車に積める」と述べた。高齢者等の避難を告げるレベル3から、全員避難のレベル4では「避難所に到着する」「避難するときは水路やマンホールを避ける」などの意見が出た。また、ペットと一緒に避難した場合は「避難所にいるほかの人の迷惑にならないようエサを準備しておく」とした。
講師の上杉さんは「災害で、毎年多くの人の命が奪われている。自分で考え、判断し、命を守る行動を取れるようにしてほしい」と呼び掛けた。
3年生の田中勇平さん(14)は「避難所に行く途中にも危ない場所があるかもしれない。ハザードマップを確認して安全に避難できるようにしたい」と語った。