天城町北中で「夢講話」

進路・キャリア支援など専門家を招いた北中学校「夢講話(職業理解説明会)」=20日、天城町

「学歴社会は学習歴社会へ」
常識変革はネット普及

 【徳之島】天城町立北中学校(政岡健作校長・生徒数74人)で20日、専門職やキャリア開発支援担当者らを招いた「夢講話(職業理解説明会)」があった。「学歴社会から学習歴社会へ」。生徒たちは世の中の常識を一変させたインターネット普及の現状と将来にも関心を寄せた。中学生段階の〝進路ガイダンス〟は県内初という。

 多様な職種の職務内容など講話を聴き、進路や今後の生活を考える一助に―が目的。講師は、▽情報処理・プログラミング▽看護師▽歯科衛生士▽自動車整備▽音楽・音響・声優▽美容師の6分野の短大・専門学校の担当者6人。近くにある樟南第二高校の2、3年生ら進路ガイダンス(19日)への来島参加に併せ、関係者の配慮で実現した。

 うち「情報処理・プログラミング」分野には生徒17人が希望。講師は、麻生専門学校グループ法人本部キャリア支援担当で、自らも進路選択期の中3と高3の母親でもある田室佐知子さん(47)が務めた。

 田室さんは「世の中の常識を変わった」として、①スーツを着けて会社での仕事が当たり前ではなくなったテレワーク②ユーチューブやSNSで自分の価値観を発信できる時代に③ゲームが世界の共通競技種目に④小学生からプログラミングを学ぶ⑤学歴社会が変化しつつある―などを分かりやすく解説。

 「これからは学歴社会が学習歴社会に。どこどこの大学や大学院を出たではなく、『あなたは何ができますか?』が問われる時代。私の強みはこれ、これでは誰にも負けませんといものがあれば就職活動には強い」。最高学府卒でも不採用となる実例も挙げ「世の中の常識は変わってきている。変革の要因はインターネットの発達」とも強調。

 その上で、インターネットと様々なモノを通じたIOT、モノとモノの連携、車の家電化―など現状と将来見通しも解説。職業選択に向けては「好きなこと。得意なこと・できること。考慮すること(暮らし・この仕事に就くにはなど)を考えておこう」とアドバイスした。

 生徒の一人・芝日向(ひなた)さん(14)=3年生=は「これから社会が発展する上でプログラミングやAI(人工知能)が大切と感じた。将来の職業は情報系に関心を持っています」と話していた。