事故多発現場診断 徳之島

交通事故多発地点を合同現場診断する関係者ら=26日、徳之島町亀津

住民が安全に暮らせる島に
Aコープ「出入口改善を」 

 【徳之島】徳之島署および県警本部交通企画課主催の「交通事故多発地点等特別対策合同現場診断」が26日、徳之島町亀津、徳之島地区消防組合本署西側の町道交差点であった。関係者からは、近接したAコープ店駐車場の出入口の改善や、現行「一灯点滅式信号」から「自発光式一時停止標識」への変更事例の提示も。

 同交差点は、幅員が狭いうえに、Aコープ店利用客の車両往来も多い。建造物やコンテナ倉庫などで見通しも悪く、変則的な駐車場出入口は混雑の大きな原因に指摘されている。徳之島署によると同交差点では過去3年間に2件の物損事故が起きた。

 現場診断には、警察当局や県・町行政、地区交通安全協会、安全運転管理協議会、行政、自治会など代表約20人が立ち会った。岩下文之署長は「管内の今年の人身事故は29件・傷者34人(同日現在)。昨年同期比プラス13件。このままでは昨年の39件を上回る危機的な状況」と憂慮。合同現場診断も含め、一体となった交通事故防止運動に協力を求めた。

 あらゆる視点から現場診断後、同署会議室に移動して検討会。住民代表は「見通しが悪いのにも関わらず、徐行しないなど運転マナーも課題」と自省。関係団体は「交通ルール・マナーには大らかであってはならない」。ハード面では、農協側にも協力を求めた「Aコープ駐車出入口の改善」や、交差点の見通し確保へ同店側(塀)の「隅切り」など提案も。

 一方、県警本部側は総括で、気付きにくいと指摘されがちな「一灯点滅式信号機」(現行)から「自発光式一時停止標識」への変更設置や、気付かせる「交差点カラー舗装」などの効果例も紹介。「予算面で早急には無理でも、住民が安全に暮らせる島にしてほしい」と要望した。