質問・提言も多岐にわたった天城町児童会・生徒会ミニ議会=22日、同町議会議場
コロナ禍、異世代交流の希薄化懸念も
町当局、真摯に対応
【徳之島】天城町児童会・生徒会代表合同研修会「ミニ議会」(町教育委員会主催)が町役場の町議会本会議場であった。各小中の代表10人が登壇し、町当局の大人たちに、新型コロナ禍での世代間交流や人口増対策、世界自然遺産登録を生かす観光発展、アマミノクロウサギ保護対策など多方面から質問や提言を行った。
子どもたちに町の現状や将来に関心を持たせるため、英語暗唱・弁論大会と交互に隔年開催している夏休み恒例の体験型研修会。2年前は、新型コロナ対策のため議場での質問は3人に限定し、他の質問通告者たちは各課で直接質問。同交流も好評だったため、今回もミニ議会に先立ち、3グループに分かれて巡回交流もはさんだ。
「町議会を知ろう」の学習に続き開会したミニ議会の議長役は北中3年生の芝日向(ひなた)さんが務めた。町当局側は森田弘光町長をはじめ各課長・同補佐級など通常の本会議対応の布陣。子どもたちの質問通告について綿密に事前調査し、分かりやすい答弁に努めた。
質問には「新型コロナ対策が始まり、以前のような交流が減った。いろんな年代の方が集まり、交流する場を作ってほしい。郷土料理や三味線を教えてもらったりするのはどうでしょう」(天城小5年・先田龍亜君)など提言も。ほか、自由に使える「学校バスの運行」、娯楽施設(映画館)の設置、通学路の安全整備、夢の持てる島徳之島、世界自然遺産登録による観光対策、クロウサギの保護、ゴミ問題―など多岐におよんだ。
町当局の大人たちは本物の町議会議員らと対等に、町の未来を担う児童生徒たちの質問に真摯(し)な答弁に終始していた。