県からの感謝状を持つイオン九州の吉田室長(右)と寄付目録を持つ新川支庁長
「トロピカルWAON」利用額の一部154万円寄付
イオン九州㈱(福岡市)は4日、「ご当地WAON(ワオン)」の一つ「あまみトロピカルアイランドWAON」の利用金額の一部を、奄美群島の農業・農村振興に活用してもらおうと、鹿児島県に寄付した。同日、県大島支庁で贈呈式があり、同社の吉田圭司執行役員社長室長が、新川康枝大島支庁長に寄付金154万4128円の目録を手渡した。県からは同社に感謝状が送られた。
WAONは、イオングループが発行する電子マネー。同社は、2011年に県と包括連携協定を締結。14年12月に奄美群島の農業振興などに活用することを目的に、「あまみトロピカルアイランドWAON」カードの発行を開始。15年度から毎年度、利用金額の0・1%を県に寄付している。今回の寄付金を含めた累計寄付額は726万1692円となった。22年2月現在の同カードの発行枚数は、3万3509枚で、発行枚数、利用金額とも年々増えているという。
寄付金の贈呈はこれまで、県本土や福岡市などで行われていたが、同社の「地元自治体で寄付贈呈を行いたい」との意向から、今回初めて奄美大島で贈呈することになった。
吉田室長は「今後も地域貢献に取り組みながら、WAONの利用促進に努めたい。寄付金は奄美の農産物の販路拡大などに活用していただきたい」と話した。新川支庁長は「寄付金は県産品の販路拡大や環境保全活動など農業振興に活用していきたい」などと述べ感謝した。
寄付金は、奄美群島12市町村長などで組織する奄美群島農政推進協議会の活動費などに充てられ、国内外の流通マーケティングなどの販路拡大事業や、自然災害対策などに活用されている。