「みんなの学校」上映

映画館前でポスターを手に、来場とウクライナ支援への協力を呼び掛ける「放課後等デイサービスあすなろ」のスタッフ

シネマパニックで夏休みの週末
「すべての子どもに居場所を」
学校ドキュメント映画

 「すべての子どもに居場所がある学校を作りたい」―。そんな思いで学校運営に取り組む大阪市の公立小学校を追い続けたドキュメント映画「みんなの学校」が、奄美市名瀬有屋町の映画館「シネマパニック」(ブックス十番館)で、夏休み期間中の週末に上映されている。同映画館の川上富久代表取締役(68)は「愛情あふれる教師たちとの触れ合いを通し、支援が必要な障がいを持つ子どもたちが成長する姿をぜひ、多くの人に見てもらいたい」と来場を呼び掛けている。

 映画は、大阪市市立南住吉大空小学校の取り組みを、長年に渡り追い続けたドキュメンタリー。発達障がいと診断された子や不登校だった子など、さまざまな問題を抱えた子どもたちがともに学び合い、元気に卒業していく姿が描かれている。2013年度文化庁芸術祭大賞も受賞している。

 川上さんは、映画館のほか児童発達を支援する「放課後等デイサービス あすなろ」の運営もしており、「映画を通して、学校や支援施設の教師たちが、子どもたちと向き合うための手がかりを見つける機会になってほしい」との思いから、上映することにしたという。

 川上さんは「奄美でも、発達障がいなどさまざまな問題を抱え苦しんでいる子どもや保護者が多くいる。適切な支援を受けられないことで、勉強についていけず、学校に行けなくなる子もいる」と話し、「映画の中で描かれている『学校が変われば、地域が変わる。そして社会が変わっていく』ことを、奄美で実現したい」と話している。

 上映は8月28日までの土、日、祝日の午後3時30分から。料金は、大人1980円で、60歳以上と中学生以下は1100円(いずれも税込み)。教師や児童支援施設のスタッフ、施設に通う子どもの保護者などを対象に割引(500円)も行っている。

 上映に関する問い合わせはシネマパニック(電話0997―54―3219)。