島民創作ミュージカル「えらぶ百合物語」

歌とダンスで観客を魅了した子どもたち=13日、知名町=

歌とダンスで観客魅了 3年ぶりの本公演

【沖永良部】島民創作ミュージカル「えらぶ百合物語」(百合の会主催)が13日、知名町あしびの郷・ちなで上演された。本公演は3年ぶり。小学3年から高校2年までの30人が出演し、迫真の演技を見せた。

ミュージカルは、2011年の初公演から19年までに合計5回上演。20年は新型コロナウイルスの影響で公演を中止、昨年は朗読劇「えらぶ百合物語」として代替公演を行った。

物語は、島の高校生ユリとその友人リリィのルーツを探す内容。100年前の沖永良部島を舞台に、プラントハンターのアイザックと、ユリの曾祖母となるナミの悲しい恋を描いた。

この日は、昼と夜の2回公演。子どもたちは、情感たっぷりの歌声と息の合ったダンスで観客を魅了した。このほか、沖永良部高校エイサー部もゲスト出演し、観客を盛り上げた。

18年から出演している福山玄太さん(知名中3年)は「コロナ禍の厳しい状況で、予定していた公演が中止になったり、練習に参加できなかったメンバーもいたりした。このミュージカルが、島の魅力に気付くきっかけになってほしい」と話した。

脚本・演出・音楽を手がけた松永太郎さん(48)は「この3年間、子どもたちにとっては発表する場がなくてモチベーションを保つのが大変だったと思う。諦めずに稽古についてきてくれたことに感謝したい」と子どもたちをたたえた。