ステージでは、郷土芸能やダンス、大道芸などのパフォーマンスが次々と繰り広げられた
奄美市通り会連合会(森幸一郎会長)主催の第21回「商店街夏祭り」が13日、歩行者天国となった奄美市の名瀬中心商店街であった。夏の開催は3年ぶり。ステージでは郷土芸能やダンス、大道芸などのパフォーマンスが繰り広げられ、通りでは出店やマルシェ、ワークショップなど多彩なイベントを求めて練り歩く人出で活気づいた。
七つの通りでつくる同会の風物詩イベントで、毎年夏と秋に実施。今回も名瀬中央通りアーケード、末広本通り、奄美本通り、銀座通りを開放。飲食や小物販売の事業者約15店が出店するなか、9組が出演するステージや保存会による八月踊り、ワークショップや体験コーナーなど盛りだくさんな催しを展開した。
名瀬中央通りアーケードの特設ステージでは、開幕前に見舞われた大雨の影響で1時間遅れのスタート。大勢の観客が埋め尽くすなか、奄美高校郷土芸能部の島太鼓で幕開け。子どもたちが華やかなダンス、威勢のよい空手演技を発表したほか、プロによる大道芸やシマ唄などが次々と披露され、会場は拍手や明るい笑顔に包まれた。
一方、屋台やマルシェ、フードコートなどを設けた路上では、小学生たちが調理した焼きそばや焼き鳥なども飛ぶように売れていた。自衛隊や警察による車両展示も好評で、親子で記念撮影に収まる姿もあった。家族4人で訪れた里樹くん(5)は「お絵描きが楽しかった」と両手をカラフルに染めていた。
森会長は「夏祭りは子どもたちにとっても欠かせない思い出。ぎりぎりまで悩んだが、発表の場を届け、声援を送るという意味で開催に踏み切った」と強調。「コロナ禍で厳しい状況は続くが、子どもや地域があっての商店街。これからもメンバーが手を携え(苦難を)乗り越えていきたい」と話した。