コロナ禍・奄美のために出来ること=31=

 

癒やされた徳之島の風景大好きな黒糖焼酎はロックで
奄美民謡(シマ唄)のビブラートに関心。コロナ禍で習字に挑戦

奄美への思いと、登場人物のプロフィルに迫りながらバトンをつないでいく「奄美のためにできること。新型コロナウイルスと私は闘う!」の第31回。歌手・吉幾三さんからの紹介で、歌手の香西かおりさんが登場する前編をおくる。(東京支局・高田賢一)

島はどこに行ってもザワワ?ぼくとつとした風景に癒やされる。

「吉さんとは、1曲だけデュエット『明日の夫婦酒』あるのですが、ある番組で久しぶりに歌ったら、やたらと目をウルウルさせる。『私と何かあるのかと勘違いされるからやめてよ』(笑)。と言いたいです。吉さんは、その時その時が正直、ピュアで子どものように純粋な方ですね。奄美群島では2014年に徳之島へ、クリスマスのディナーショーでおじゃましました。普通にヤギが歩いていて、闘牛用のトレーニングにつながれた牛には驚きでした。朝潮館やガジュマルでも写真撮りました。卵おにぎり、バーガーもおいしかったなあ。都会にない風景に、島はどこ行ってもザワワなんだと感じました。お酒ですか?大の得意です(笑)。黒糖焼酎はロックでたくさんいただきました」

音楽性の違いに興味津々。30年以上前にシマ唄と出合う。

「私は民謡歌手がスタートですから、奄美の民謡も知ってはいました。ですが、独特の節回しを聞いたのはデビュー3、4年後RIKKI(中野律紀)さんと出会った頃。(元)ちとせちゃんとも仲良しで、よくカラオケも行きます。彼女はコロコロ回して(裏声を入れて)歌う。あの独特のバイブレーション、ビブラートは奄美にしかないとか。誇りを持って歌っているようで、音楽性の違いがすごく面白くてとても興味を引きますね。お酒も強いし、楽しくお付き合いをしています。今度は、ちーちゃんの案内で奄美大島をぜひ訪れてみたいな」

コロナ禍で感じた日常のありがたさ。挑戦したこと。

「今まで普通にしていた仕事、外食などができない。そんな事柄を通じて、あらためてありがたさを感じましたね。この2年半はひたすらボイストレーニング、あとは過去の自分のステージを見直しましたね。また、コロナ禍をきっかけに習字を始めました。筆を持って紙に対峙すると緊張するし、落ちつく。まるでステージのよう。作品展に数度出展しました。この秋には、ギャラリーを借りて4回目の発表展(教室展)をしますので、機会がありましたら私の作品と対面してほしいな」
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 香西かおり(こうざい・かおり)。1963(昭和38)年8月28日、大阪府生まれ。11歳の頃より民謡教室へ。各種の賞を受賞。88年「雨酒場」でデビュー、日本レコード大賞、各新人賞を獲得。91年「流恋歌」でNHK紅白歌合戦に初出場。最新曲は「恋街しぐれ」。茶道、華道、日舞などが特技。吉幾三さん、山本譲二さんと3人で言い放題の人気番組「最近どう?」も好評配信中。8月28日、大阪新歌舞伎座でデビュー35周年コンサートを、10月26日は、東京・中野サンプラザホールで「歌謡ビッグ・ステージ2022」を行う。