動画作成のグループワーク。「対応力はみな高く、地域差を感じなかった」と担当者は話した
ロボットなどから最新テクノロジーに触れる生徒たち
アバターで異空間を初体験する生徒たち
【東京】徳之島町は、このほど「2022年度徳之島町インターンシップ教育事業」を実施した。7月末から8月6日まで、6泊7日、さまざまな企業や役所を同町在住の中高生が訪問、多くを学んだ。港区にある、ソフトバンク本社(同区海岸1―7―1、東京ポートシティ竹芝オフィスタワー)での研修に同行した。
「インターンシップ教育事業」には、10人が派遣された。首都圏での職場体験や企業訪問を通じ、勤労観や豊かな職業観を育み、就職するための進路について広く理解を深めること。また、将来の重要な町の人材として、大きな夢に向かい挑戦し、その実現に向けて努力する子どもを育成することも目的にしている。
6月にオリエンテーション、7月に訪問先の学習などを受け結団式を経た生徒は、同町教育委員会社会教育課の茂岡勇次課長、清加奈子課長補佐、名越稚菜会計年度任用職員に引率され空路、鹿児島を経て、兵庫・伊丹空港へ。8月1日には関西徳州会との交流事業、早駒運輸での職場体験、2日には、神戸海洋博物館、神戸市役所などを訪れた。「郷土出身の社長さんらから、激励をいただいた」(茂岡課長)一行は、3日に新幹線で上京、栃木・佐野プレミアムアウトレットで夕食を楽しんだ。4日にマレリ実験研究センターでの職場体験を終え、5日に港区のソフトバンク本社へ。
講義受講後に、3グループに分かれアイパッドで動画作成に挑んだ。担当者の「タブレットで何ができる?」の問いに「プログラミング、ゲーム」などやり取り、笑顔あふれる学習となった。19階からの眺めを撮影、完成後は、発表会へ。「高所恐怖症」「高いビル」の文字が動画から現れると教室は、和やかな雰囲気に包まれていた。
社員食堂で昼食後、2班に分かれオフィスツアーへ。社員でも入ることが難しい「EBC(エグゼクティブブリーフィングセンター)」を見学。そこは社会実装が進む5G、AI、IoTに関する最新ユースケースの紹介を通じて顧客の事業成長に向けた講義の場。中高生として初めて足を踏み入れることができたという。ロボットが運ぶドリンクを受け取り、アバターや、どこでもドアでの移動も体験、驚きの歓声を抑えるのに必死だった。
「タイムラグのない映像は臨場感があった」(黒須昭洋さん=亀津中3年)、「VRの3D感に感激」(平莉姫(りこ)さん=同)、「アバターのすごさが印象的」(中江姫乃さん=徳之島高2年)、「どこでもドアで初めてスキー場に行けた」(菅野春花さん=同)、「アイパッドにはついていけたけど、他は想像以上の先進性だった」(吉田和稀さん=同1年)とまなざしを輝かせていた。
最終日、スープストックトーキョーの職場体験を終えた一行は、成長の夏を終え、無事故郷へ戻った。ほかの参加者は次の通り(敬称略)。
武島美久(徳之島高1年)、友良舞歩(ともらまほ)(樟南第二高校1年)、藤田悠聖(ゆうせい)(同)、久枝蒼空(そら)(亀津中3年)、太捺貴(ふとりなつき)(同)。