「摘果して廃棄されるタンカンを活用するには」を発表した大島北高校の4人
NPO法人ゆいむすび実行委員会(川村辰也理事長)主催の「第1回奄美群島学生環境シンポジウム」が21日、奄美市笠利町の県奄美パークであった。大島北高校(奄美市笠利町)と大島高校(同市名瀬)の生徒ら3グループが、環境保全の取り組み内容や課題などを発表。次世代が考える環境の未来について活発な意見が交わされた。
奄美群島の環境課題に取り組む学生(生徒)たちが集い、情報共有することで問題解決に寄与することが目的。環境省・山根篤大国立公園保護管理企画官、奄美群島広域事務組合・安田壮平管理者(奄美市長)、元地域おこし協力隊・谷ようこさん、奄美自然環境研究会・常田守会長の4人が特別ゲストとして参加した。
摘果して廃棄されるタンカンの活用法として「タンカンウォーター」を提案したのは大島北高の4人。湯湾岳散策からロードキルや外来種問題を知った同高の他グループは、「奄美の天然記念物の保護と共存」について発表。現状を広く周知し、未来を見据えた対策を訴えた。
大島高校の内野真緒さん(3年)は「地球に優しいプラスチックで奄美の海を守ろう」がテーマ。環境に優しいプラスチック製品を扱う島内の『エコ店マップ』や、環境を考慮した製品を紹介するホームページを作成するなど、独自の取り組みを展開している。
また企業側からは、▽廃ガラスが奄美の農業を変える(㈱暮らしと健康社)▽持続可能な廃プラスチックの再生資源化(㈲古谷商店未来コネクト)▽みんなといっしょに描くエネルギーの未来(丸紅㈱)―の発表があった。
発表を終えた内野さんは「自分が思っていた以上に環境問題が多いことに驚いた。企業や他校の取り組みを参考に、問題解決と自分の今後の活動につなげたい」と話した。
参加した高校生3グループ10人には「参加証書」が贈られる。