解禁初日、名瀬漁協市場に水揚げされたイセエビ。セリの準備をする関係者
アオエビ、アカエビなど水揚げ
名瀬漁協市場 初日のセリ値は低調
奄美群島で21日、イセエビ漁が解禁された。解禁日が日曜日と重なったが、奄美市の名瀬漁協(満林春男組合長)では同日早朝、市場でセリが行われ、水揚げされたイセエビ類の初セリがあったほか、魚類、イカ類、貝類のセリもあり、威勢のいいセリの声が市場内に響いていた。アオエビ(シマイセエビ)を中心にアカエビ(カノコイセエビ)などが水揚げされた。家族連れや観光客らしい人々が市場に訪れ、見物していた。
イセエビ漁は、同日午前零時から解禁となった。
名瀬漁協職員によると、初日は、奄美市名瀬、同笠利町、瀬戸内町古仁屋の素潜り漁師がイセエビ類を水揚げした。数人の素潜り漁業者に話を聞くと、同日の海上は、波、うねりがあって「イセエビの漁獲作業は大変だった」という。また、「この時期は、海水温が高く、アカエビの水揚げ量が少ない」と話す鮮魚店主もいた。
名瀬漁協市場では午前6時半すぎに魚介類のセリから開始し、イセエビ類のセリは6時40分すぎから始まり、仲買人が次々とセリ値を付けていた。
初日の漁獲量はアオエビ57・1㌔、アカエビ8・7㌔、セデエビ(脱皮したてのイセエビ)1・4㌔など。「解禁初日のセリ値は低調だった」(同漁協)。セリ値低調を受けて落胆の表情を見せる漁業者もいた。
ゾウリエビ(テゴサ)0・9㌔、セミエビ(アカテゴサ)0・3㌔の水揚げもあった。
市場には、親と一緒に子どもも訪れ、イセエビ類や魚類などを珍しそうに見ていた。
イセエビ類は、県漁業調整規則で、5月1日から8月20日まで採捕禁止。体長13㌢以下の採捕が禁止されている。産卵期に合わせて資源保護の目的で採捕禁止期間などが設定されている。