大手2社初 奄美便など「コードシェア」へ

JAC座席、ANAで予約

日本エアコミューター(JAC)など九州の地域航空3社と全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)は23日、「コードシェア(共同運航)」を10月30日から始めると発表した。地域航空3社の座席をANAやJALから予約できるようになるもので、大手2社が系列を超えて取り組むのは初めて。奄美群島内では、JACの奄美大島=喜界島便、徳之島=沖永良部便など11路線30便の座席が、ANAのサイトから購入できるようになる。

地域航空ではJACのほか、長崎県のオリエンタルエアブリッジ(ORC)、天草エアライン(AMX)が参加。離島の航空交通網の維持などを目的に、コードシェアを進めることで域外からの観光客呼び込みなどにもつなげたい考えだ。

対象は3社の21路線74便。奄美群島内のJACでは、奄美大島発着の鹿児島(4便)、喜界島(4便)、徳之島(2便)、与論(1便)、沖縄(1便)など5路線12便に、鹿児島発着の喜界島(4便)、徳之島(4便)、沖永良部(4便)の3路線12便など、計11路線30便がJALグループ運航のANA便として利用できるようになる。

5社は協業を深めようと2019年に有限責任事業組合(EASLLP)を設立し、連携を進めてきた。JAL、ANAは「地域航空3社の協業促進を支援し、今後も新たな人流の促進に取り組むことで、地域の活性化に努めていきたい」と話している。

コードシェアによる運賃・運航スケジュールの発表は8月30日以降。JAL、ANAなど各社ホームページで確認できる。