「離島甲子園」、来年は奄美大島で

今年8月22日から佐渡市で開催された「第13回全国離島交流中学生野球大会」(通称・離島甲子園)の開会式=提供写真=。来年は奄美大島に引き継がれることになった

初、5市町村で受け入れ 25日の閉会式で「旗」引き継ぎ式
日本復帰70周年事業として

 「来年、奄美大島で会いましょう」―。国土交通大臣杯「第14回全国離島交流中学生野球大会」(同実行委員会主催、通称・離島甲子園)が、来年は奄美大島で開催されることが決まった。奄美大島での開催は初めてとなる。関係者によると、奄美大島5市町村で実行委員会を組織して受け入れ、運営していく予定。来年は奄美群島日本復帰70周年の節目の年を迎えることから、「奄美群島日本復帰70周年記念事業」として開催予定している。今年の「第13回離島甲子園」は、8月22日から25日まで新潟県佐渡市で開催された。25日の閉会式の中で「離島甲子園」の旗の引き継ぎ式が行われ、来年の奄美大島開催を選手や大会関係者らに周知した。

 関係者によると、奄美大島5市町村で協議して、来年の「第14回離島甲子園」の開催地に立候補し、誘致していくことになった。8月に入り、大会の窓口である全国離島振興協議会側から来年の「第14回離島甲子園」の受け入れ開催の打診があり、誘致することになったという。

 「第13回離島甲子園」が開かれた佐渡市(新潟県)での閉会式は、8月25日に行われた。式の中で、離島甲子園の「旗」の引き継ぎ式があり、佐渡市長から全国離島振興協議会の会長を務める荒木耕治屋久島町長へ離島甲子園の「旗」が手渡され、奄美大島側に代わって引き継いだ。

 2019年以来、3年ぶりに開催された「第13回離島甲子園」には、全国から22チームが出場。奄美からは、奄美市選抜(18人)、龍郷選抜(16人)が3年ぶりに参加した。奄美市の安田壮平市長、龍郷町の竹田泰典町長が会場で応援した。

 「第13回離島甲子園」では、元プロ野球選手による野球教室、キャッチボールクラシックなども開かれた。

 「離島甲子園」のホームページには、佐渡島大会の模様が写真入りで紹介されている。その中には「来年、奄美大島で会いましょう」などのツイートも掲載されている。

 大会の開催趣旨は、「マサカリ投法」により通算215勝、「野球殿堂」入りした元プロ野球ロッテオリオンズ投手であり、プロ野球名球会会員の村田兆治さんによって提唱された大会。離島の次世代を担う人材を育成することを目標に、全国の離島を巡り開催―と紹介している。

 2008年に初開催され、20年、21年は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となった。

 19年に出場した奄美市選抜、初出場した龍郷選抜はともに準決勝まで勝ち進み、ベスト4入りと健闘した。