アカマタをつかむ高森君
瀬戸内町は「2022年度第1回こども世界自然遺産講座」を26日、同町のきゅら島交流館で行った。同町の小学4年~中学2年の児童生徒10人が参加。奄美野生生物保護センター、自然保護官補佐の白石大晴さんと奄美海洋生物研究会、調査研究員の木元侑菜さんを講師に招き、奄美の自然や生き物について学んだ。
白石さんの講話では「世界自然遺産って何だろう」をテーマに、世界自然遺産や希少野生生物、奄美が抱える環境問題などについて学んだ。
希少野生生物についてはクイズを交え、児童生徒に分かりやすく、興味を持つ内容の講話が行われ、生徒たちは積極的にクイズに答えた。環境問題では①ロードキル②観光客による自然破壊③外来種による被害④盗掘・盗採―について、問題となっている現状や、実施されている対策など、映像により説明が行われた。
木元さんの講話では「身近な生きものについて学ぼう!」をテーマに、「写真の中にいる生き物クイズ」により、10種類以上の生き物を紹介。また、生きたリュウキュウカジカガエルの変色能力の観察やアカマタに触れるなどした。
同講座は20年まで教育委員会が実施。21年から水産観光課に移行されたが、新型コロナウイルスなどの影響で中止となり、今回が2年ぶりの開催となった。
白石さんは、講話の最後に「素晴らしい自然、大切な生き物がずっと未来まで残るように、みんなで協力して守っていこう!」と呼び掛けた。
木元さんは「一匹一匹の生き物を友達のように感じ、興味を持つことが大事。たくさんの生き物に触れあうことが、豊かな自然を守ることにつながる」と話した。
アカマタをつかむ体験をした、高森剛樹君(古仁屋小5年)は「奄美の生き物が独自の進化を遂げたり、アマミノクロウサギが交通事故にあっていることが分かった」と話し、「アカマタは思ったより硬く、触った感じは丸よりも三角形に感じた」と笑顔を見せた。
次回は10月22日に、加計呂麻島の諸鈍でバードウォッチングを予定している。