大学生(右端と右から2人目)と一緒に沖永良部島でやってみたいことを考える子どもたち=知名町田皆公民館=
知名町 大学生が講師務める
島でやってみたいこと考えよう
【沖永良部】島の教育の魅力化を図ろうと大学生を講師に招いた「トライアル公営塾」がこのほど、知名町田皆公民館であった。地元の児童生徒8人が参加し、大学生との対話を通して沖永良部島でやってみたいことを考えた。
島の将来を支える人材を育てようと知名町が企画。教育魅力化に関する事業に取り組んでいる(株)プリマペンギーノ(本社、東京)が協力した。
公営塾は、小中学生を対象に個別学習の支援のほか、地域について考える授業を行う。実施期間は今月17~30日(23、24日除く)まで。東北芸術工科大学や産業能率大学、京都大学、早稲田大学の学生合計5人が講師を務めた。
この日は、「やってみたいこと」をテーマに大学生が企画した授業を行った。
福島県双葉郡富岡町出身で東北芸術工科大2年の金成美怜さん(19)は、東日本大震災で被災した地元を元気にしたいと高校時代に考案した商品「さくらタピオカ」について講話。「震災の傷が癒えていない人もいる中で、この商品で『元気が出た』と言ってくれた人がいた。富岡町で販売出来たことに意味があると思えた」と述べた。
また、知名町の地域おこし協力隊の地下智隆さん(27)は、島の子どもの数が減少している現状や島留学制度の創設について説明した。
田皆中2年の春日梓杏さん(14)は「いままで自分でやりたいことを考える機会がなかった。将来何をするにしても、まずは自分について知ることが大事だと思った」と話した。