政策住宅整備誘致協定に調印

「大和村政策住宅整備誘致協定調印式」。(右から)グレイ美術の浜崎哲義社長、伊集院幼村長、「不二」の奥山大志社長、尾﨑英哉副社長

大和村―㈱不二 大和浜埋め立て地に建設へ

「大和村政策住宅整備誘致協定調印式」が30日、村防災センターで行われた。「大和村政策住宅」とは地域活性化・地域振興に資する人材の住居の用途に供するための住宅。大和浜埋め立て地の一角に鉄筋コンクリート造り3階建て(12戸、敷地面積974平方メートル)を建設する。政策住宅には2020年10月31日付で「観光施設に関する立地協定」を村と締結した㈱グレイ美術(浜崎哲義代表取締役社長、本社・東京)が村内に整備計画している仮施設名の「奄美温泉 大和ハナハナ ビーチリゾート」の従業員が入居予定。大和村の伊集院幼村長と政策住宅所有者となる「㈱不二」の奥山大志代表取締役社長が協定書に調印した。

「奄美温泉 大和ハナハナ」従業員が入居

調印式では、関係者約30人が出席。最初に村企画観光課の大瀬幸一課長補佐が整備誘致計画の概要を説明した。協定書によると、▽政策住宅の利用期間は、23年7月1日~53年3月31日までの約30年間を計画▽利用期間終了後は、整備物件(政策住宅)を村に無償譲渡する▽利用料▽空き室保証料―などを規定している

また、▽整備予定地の位置図▽建物画像のイメージ図▽部屋の間取り(約50平方メートル、2LDK)▽事業の実施及び管理体制―の資料を示した。

業務分担表では、村側は①入居者の紹介・あっせん②空き室保証―を担う。民間側は①賃貸住宅の建設(各種整備に伴う手続きを含む)②入居者の募集・決定③入居事務④退去事務⑤家賃徴収⑥滞納処理事務―など11項目を想定している。

調印式で伊集院村長は「世界自然遺産登録で奄美の注目度が高まっている。グレイ美術の観光施設は地域活性化、定住促進につながっていくと考える。民間企業との連携を図っていきたい」などと期待を込め、奥山社長は「よりよい政策住宅を建設し、村の発展につながるよう祈念している」と述べた。

利用者を代表してあいさつした浜崎社長は「関係者の協力に感謝している。生まれ故郷が観光を基盤とした振興を図り、レジャー施設、温泉施設によって村全体の振興につながってほしい。いい人材を育て、大和ハナハナを運営していく」などと決意を述べた。