天城町農業センター研修生入退所式

天城町農業センター研修生入退所式が行われた(31日、同町役場)

徳之島農業支える後継者育成
1人に修了証書、3人が入所

 【徳之島】天城町農業センター(同町瀬滝)の農業研修生の入退所式が31日、同町役場で行われた。1年間、施設園芸品目の栽培実証など基礎研修を終えた2022年度研修生1人に修了証書を授与するとともに、新規研修生3人に入所通知書を交付した。森田弘光町長ほか、県・町各職員らが出席するなか、就農と農業技術習得へ決意を新たにした。

 同農業センターは1975年8月、県が奄美地域の農業振興を目的に広域施設として開設。95年に同町が管理委託を受け、農業研修生の受け入れを開始。02年度には全施設が県から町に無償譲渡。同研修のほか、8年目を迎えた一般を対象にした「農業塾」を開催するなど、年間を通した各種園芸品目の後継者育成を進めている。

 今年度(21年9月1日~22年8月31日)の修了者は、千葉県出身で東京都からIターンで来島した水谷謙司さん(46)=松原=の1人。修了後は引き続き、町の研修ハウス(2年間無償貸与)でメロンやパッションフルーツの栽培に取り組んでいく。

 新規入所する研修生は、▽三寶将登=みたかまさと=さん(27)=天城=▽新田慧=あきら=さん(36)=松原=▽橋本孝治さん(49)=浅間=の3人。今年、神奈川県からIターンで移住するまで、観光農園に10年携わっていたという橋本さんは、「研修で学んだことを生かしつつ、天城町産のマンゴー、メロンを全国にアピールできたら」と意気込みを語った。

 森田町長は、無事修了した水谷さんに対し、「農業の担い手の高齢化が課題となっており、町は後継者育成、新規就農者の支援に努めている。1年間勉強されたと思うが、県と共に支援しながら、一緒に徳之島農業を進めていきたい」と激励。新規研修生の3人には、「不安を持ちながらの入所だと思うが、農業研修をしっかりサポートしていく。1年間、和気あいあい笑顔で農業を学んでいただければ」と期待を寄せた。