北部、5日昼前最接近か

奄美群島を強風域に巻き込み西方海上を北上した台風11号の影響で海岸には高波が押し寄せた=4日午後2時ごろ、伊仙町前泊漁港

奄美地方強風域入り 高波、土砂災害などへ警戒
台風11号

 大型で非常に強い台風11号は4日午後3時現在、久米島の西北西約220㌔にあり、時速20㌔の速さで北に進んでいる。奄美地方は南部・北部ともに強風域に入っており、南部は4日昼過ぎ、北部は5日昼前に最接近する見込み。6日にかけては強風や激しい雨、海上では6㍍以上の大しけなどが予想されており、名瀬測候所はうねりを伴った高波や土砂災害などへ警戒するよう呼び掛けている。

 非常に強い台風11号は4日午後3時現在、中心の気圧945ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は45㍍、最大瞬間風速は60㍍。東側220㌔、西側165㌔以内が暴風域で、南西側700㌔、北東側600㌔以内が強風域となっている。

 4日、与論では最大瞬間風速28・8㍍の非常に強い風を記録した。1時間に24・5㍉の強い雨も観測。九州電力によると、和泊町では午後4時現在、約270戸が停電している。

 台風11号は、奄美地方を強風域に巻き込みながら東シナ海を北上している。南部・北部ともに暴風域に入る確率は低いものの、6日午前ごろまで強風域は続くとみられる。

 奄美地方で予想される最大風速(最大瞬間風速)は南部・北部ともに、5日20㍍(30㍍)、6日15~19㍍(20~30㍍)、波の高さは6日にかけて6㍍(うねりを伴う)。4日午後6時から24時間で予想される降水量は多い所で50~100㍉。4日午後5時現在、全域で波浪警報、雷、強風注意報が発表されている。

 名瀬測候所は、うねりを伴った高波や土砂災害への警戒のほか、落雷や竜巻などの激しい突風、大雨などにも引き続き注意するよう呼び掛けている。