約1週間分の物資を積み込むフェリー「あけぼの」(6日、鹿児島新港で)
迷走台風の影響で欠航が続いていた鹿児島本土と奄美の島々、沖縄とを結ぶ定期船の運航がほぼ1週間ぶりに再開された。奄美・沖縄航路、喜界航路、それに貨物船も6日夕から夜にかけ鹿児島港を出港、一部条件付運航もあるが、7日の下り便で奄美の各島に寄港する。島内のスーパーなど小売店に届ける食料品を優先して積み込んでおり、品不足がようやく解消されそうだ。
奄美・沖縄航路ではマルエーフェリーが「あけぼの」を6日鹿児島発の下り便で出港させた。7日朝の名瀬港を皮切りに各港に寄港するが、沖永良部と与論については条件付運航としている。同社の下り便は8月29日鹿児島発の「波之上」以来。「満船状態。貨物は生鮮食料品など食品関係を優先して積み込んでおり、県本土の業者から各島のスーパーなどへの発送がある」(同社営業部)。
同航路を運航するマリックスラインの方は7日鹿児島発の下りから再開(「クイーンコーラルクロス」出港)予定。予定通りなら翌8日に奄美の各島に寄港。上りは9日と10日の那覇発を予定している。
喜界航路を運航する奄美海運は「フェリーきかい」を、6日夜に鹿児島発で出港、7日に喜界、名瀬、古仁屋に寄港後、再び各港に寄って鹿児島に戻る。今回は平土野(天城町)、知名には寄港しない。鹿児島発は8月29日以来という。
貨物船を運航する共同組海運は6日夕、「みさきⅡ」が谷山港を出港。7日に奄美大島(佐大熊港)、徳之島、沖永良部の各港に寄港する。喜界島には7日谷山港発の「きょらむん」が8日に寄港予定。同社貨物船の運航は1日発以来。積み込む貨物について同社は「通常は車両や資材関係が多いが、今回はほとんどが食料品関係。衣料もある。注文の多い食品関係を優先して運んでいる」と説明した。