平和の尊さ音楽でつむげ

奄美の唄者4人が共演しシマ唄を熱唱した

 

 

奄美市で3年ぶり音楽祭
沖縄民謡やロックに唄者ら共演

 

 

 平和への祈りを歌う「第3回奄美平和音楽祭」(同実行委員会主催)が11日、奄美市名瀬の奄美文化センターであった。沖縄民謡歌手の古謝美佐子さんやロックミュージシャンのカルメン・マキさんらをゲストに迎え、奄美の唄者4人がステージで共演。平和の尊さを歌声でつむいだ。

 音楽を通じて平和の尊さを訴えようと2017年にスタート。コロナ禍のなか3年ぶりの開催で、第一部・平和の歌、第二部・島の唄との二部構成で披露した。

 古謝さんは尊敬する故・築地俊造さんへ捧げる『ポメロイの山々』など3曲を澄んだ歌声で会場を魅了。カルメン・マキさんは未曽有の被害が出た東日本大震災を挙げ「未だに苦しみから逃れられず、帰る所がなくなった人も多い。3・11、忘れてはいけない」と訴え、『戦争は知らない』やヒット曲『時には母のない子のように』など7曲を力強く歌い上げた。

 島の唄の部では、西和美さん、前山真吾さん、里朋樹さん、里歩寿さんの4人の唄者が登壇。前山さんが「戦争など悲惨な出来事を繰り返してはいけないと」と竹やりで戦争に挑む情景などが歌詞に込められた『くるだんど節』を歌うなど、4人はソロ・共演を含めシマ唄全11曲を熱唱し、平和への願いを込めた。

 鑑賞した龍郷町の64歳女性は「音楽は世界共通の言葉。生の歌は迫力があってつながることの大切さを感じられた」と喜んだ。