「奄美への恩返し」長野の物産販売へ

9月末まで群島各地で長野の物産販売を展開する白井千智さん(10日、奄美新聞社前)

白井さん群島内9月末ごろまで

長野県下諏訪町で奄美の物産販売など展開している「つなぐばとん」店主・白井千智=ちさと=さん(48)が10日、奄美新聞社を訪れた。今月末ごろまで移動販売車で群島各地を巡り、長野の物産販売をすることを報告。「奄美の人たちに『恩返し』をしたいと思い来島した」と語った。

白井さんは、神奈川県出身。川崎市の電気部品メーカーに勤め、長野県を担当していた縁から、5年前に諏訪市、その後、下諏訪市へと移住した。

奄美との出会いは、通っていた新宿のライブハウスの店長が奄美出身だったことをきっかけに、7、8年前に初来島。以来、地元業者との出会いや紹介を通し、奄美の物産品の販売を手掛けるようになり、現在では、奄美へ興味を持った客にパンフレットを渡すなど、その魅力を紹介。21年に、大島紬風のデザインを施した移動販売車による販売を開始した。

白井さんは「長野では、群島出身者の方々の口コミのおかげで、たくさんの商品が購入されている。今度は、奄美の方に長野の物産を販売することで、恩返しをしたい」と話し、また、「長野の物産業者を奄美でも紹介できたら」とし、移動販売車による来島を実現させた。

「長野では奄美のモズクが好評」と話す白井さんは今回、長野産の「かんてん」「炭酸りんごジュース」、岡谷市の「生糸」の他、奄美の黒糖を使い、与論島でも販売されている長野生まれの「ヨロン島帰りの万治の石仏クッキー」を販売。奄美と長野、人と人を「つなぐ」ことをコンセプトとする同店を象徴する商品が、群島各地で購入できる。

9日に来島した白井さんは、10日の龍郷町のビッグツーでの販売を皮切りに、13日に喜界島へ移動。以降、▽17日 徳之島▽21日 沖永良部島▽24日 与論島―と移動予定。28日ごろ奄美大島、10月初めに長野へと戻る。

問い合わせは、「つなぐばとん」電話090―9307―6659まで。