猛烈な勢力で18日最接近

風が徐々に強まり、高波が打ち寄せる和瀬海岸(奄美市住用町、午前11時30分ごろ)

台風14号 910ヘクトパスカル維持 北部暴風域入り
暴風・高波・大雨に厳重警戒

 大型で猛烈な台風14号は17日午後5時現在、南大東島の北東約180㌔にあり、時速20㌔で北西に進んでいる。17日夜には奄美地方北部が暴風域に入ったとみられ、18日午前には中心気圧910ヘクトパスカルを維持したまま最接近する見込み。17日は、天城町で最大瞬間風速29・3㍍(午後1時40分)の非常に強い風が吹いた。奄美地方北部では暴風・波浪警報が発令されており、気象庁は厳重に警戒するよう呼び掛けている。

 台風は、中心の気圧910ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は55㍍、最大瞬間風速は75㍍。東側185㌔、西側150㌔以内が暴風域で、東側650㌔、西側560㌔以内が強風域となっている。

 奄美地方では17日、天城町で最大瞬間風速29・3㍍の非常に強い風が吹き、喜界島同24・7㍍、笠利と沖永良部で同24・2㍍を観測した。古仁屋では、午後5時までの24時間で110・5㍉の降水量を観測した。同日午後6時現在、伊仙町、和泊町、知名町の計1460戸を含む、奄美群島各市町村で停電が確認されている。

 同日同時現在、奄美市、龍郷町、瀬戸内町、伊仙町では災害対策本部を設置。県大島支庁、大和村、宇検村、喜界町、徳之島町、天城町では災害警戒本部を立ち上げている。

 台風は今後、猛烈な勢力を維持したまま最接近する。暴風域は18日午前、強風域は南部・北部ともに19日まで続くとみられる。19日にかけては、住家倒壊の恐れがある猛烈な風が吹き、海上沿岸部ではうねりを伴う猛烈なしけとなる。線状降水帯を伴う恐れもあり、発生すれば大雨災害への危険度も高まる可能性がある。

 18日に予想される最大風速(最大瞬間風速)は55㍍(75㍍)。波の高さは12㍍で、19日午後6時までの24時間に予想される雨量は、100~150㍉となっている。

 18日未明までには、発令されている大雨注意報が警報に切り替わる可能性が高い。気象庁は、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫へも警戒するよう呼び掛けている。