迷鳥「ジャワアカガシラサギ」

奄美群島で初確認・初記録となった迷鳥「ジャワアカガシラサギ」(指宿安夫さん撮影)=16日、徳之島町諸田池で

奄美群島初確認
指宿さん 徳之島町「諸田池」で

 【徳之島】水鳥など野鳥の楽園の徳之島町「諸田池」(同町諸田)で16日、極めて珍しい迷鳥「ジャワアカガシラサギ」(冬羽)1羽の飛来が確認された。自然写真愛好家・指宿安夫さん(75)=同町亀津=の撮影画像で、奄美群島では初記録と分かった。

 同サギ(ペリカン目サギ科、体長約45㌢)初確認インドネシア・ジャワ島など東南アジアの草原、湿地、農耕地などに生息。日本では沖縄本島や石垣島などでわずかに確認例があるだけの迷鳥。

 指宿さんは当初、「アカガシラサギの冬羽」と判断して自身のブログ「徳之島じじとばばのホームページ」にアップした。NPO法人奄美野鳥の会(永井弓子会長)サイドの同定で、奄美群島では初確認・初記録となる「ジャワ…」と判明、仰天させた。

 指宿さんは「諸田池」で、今年3月には同島初記録の可能性の高い「メジロカモ」(カモ科)、今月7日には〝台風11号からの避難〟と推測する珍・迷鳥「アカエリヒレアシシギ」(ヒレアシシギ科)を激写。世界自然遺産の島らしい話題を相次ぎ発信したばかり。

 多様な野鳥たちのホットスポットを形成している諸田池の環境については、「隣接する製糖工場の冷却排水(製糖期)の栄養分で微生物が増えると水生小動物も増え、天敵の鳥類も増える食物連鎖があるのでは」と推測。ただ、周辺ではこのところ「イヌやネコの姿が目立つのは気がかり」と指宿さん。

 自然写真愛好家としての相次ぐナイスショットには「観察を欠かさない。継続こそ力です」とニッコリ。