奄美大島食肉センター起工

新たな食肉センターで扱われる島豚・島山羊に「おもてなしの食材」と期待を寄せた安田壮平奄美市長(20日、奄美市名瀬朝戸)

名瀬朝戸 来年6月竣工、24年4月開設へ
「おもてなしの食材」提供へ

奄美市名瀬朝戸で20日、「奄美大島食肉センター」の新築工事にあたり起工式が行われた。安田壮平市長、市議他、設計・監理者、施行者らが出席。同有屋にある市食肉センターに変わる新設で、24年4月開設予定。来年6月竣工を目指し、本体と排水処理施設の2棟完成に向け近く着工に入る。

同センターは、既存施設の老朽化に伴う移転、新設。建設場所は、古見方多目的グラウンド近くの敷地。

新施設は、本体・鉄骨造平屋建て1棟、排水処理施設・鉄筋コンクリート造平屋建て1棟で構成。敷地面積3310・55平方㍍、延べ床面積740・45平方㍍。1日の処理頭数は豚・山羊あわせて25頭。既存施設の21年度処理実績989頭に対し、同センターの年間処理目標頭数は2000頭。総事業費は10億7298万2千円。防衛施設周辺対策事業(防衛省)として7億1532万1千円(補助率3分の2)を活用。

式は、関係者約60人が出席。神事は、清祓の儀、地鎮の儀など斎行され、工事の安全が願われた。

安田市長はあいさつで、「本施設で主に島豚・島山羊を扱い、島民にとっての安定的な食材提供とともに、奄美独自の食文化の継承の役割がある」とし「観光客への『おもてなしの食材』としても期待する」と話した。

また、設計・監理者の㈲鬼塚設計・鬼塚清正代表取締役(74)から、同施設が国際的な食品安全管理認証基準「HACCP(ハサップ)」に対応していると説明があり、衛生面を考慮した「湿式工法」が採用されているなどの報告があった。