東京日本橋で喜界島フェア

左から土岐宏大さん、牧岡奈美さん、隈崎悦男町長、喜界島観光大使の松井美緒さん


トークイベントで盛り上がる会場。牧岡奈美さんのシマ唄にあわせて、会場から踊りも飛び出した


日本橋の離島百貨店の“離島テラス”を会場に喜界島フェアが開かれ、大勢の客でにぎわった

牧岡さんシマ唄、スポット紹介も
出身者や離島ファンでにぎわう

 喜界島フェアが23日から25日までの3日間、東京日本橋の離島百貨店で開催された。初日のトークイベントには、隈崎悦男町長、観光大使の松井美緒さんらが登場。喜界島出身の唄者、牧岡奈美さんによるシマ唄なども披露され、台風余波も感じさせない100人近くが集まり、故郷を懐かしむ出身者や離島ファンでにぎわった。

 「よろこびを感じる!喜界島」と銘打ったトークイベントでは喜界島在住のシンガーソングライターの土岐宏大さんが司会を務め、牧岡さんのシマ唄や土岐さんの歌が披露され、会場を盛り上げた。隈崎町長は「離島が元気でなければいけない。隆起サンゴ礁の島、喜界島の特色を打ち出し、島を知ってもらうことが大事。この島ならではの、おいしい特産品も知ってもらいたい。コロナ禍で集まることができなくなってしまった同郷の人たちが、集まるきっかけにもなれば」と話した。

 また、隈崎町長、松井さん、牧岡さん、土岐さん4人の視点で喜界島のスポットが紹介され、オンラインで結ばれた現地の5カ所から、大型スクリーンに映像が映し出された。オンタイムのガジュマル巨木、サンゴの石垣、町長おすすめのテーバルバンタなどが次々に映し出され、詰めかけた来場者らはうれしそうに見入っていた。

 会場となった離島テラスでは物産紹介ブースも用意。今回初めて紹介されるというパッションシロップが試飲で紹介され、人気を集めていた。親子で訪れていた後藤直子さん(40代)、環さん(8)は「夫の故郷喜界島に2年前までは毎年帰っていた。コロナ禍で帰ることができなくなって寂しかったが、ここはまるで島に帰ったみたい」と会場の雰囲気を楽しんでいた。

 離島キッチンではソールフードを提供しようと、島で愛されている「喰い処 十兵衛」の鶏飯スープで鶏飯を提供、1日30食が、この日はあっという間に完売した。

 台風を心配しながらの発送に気を配ったという役場企画観光課観光推進チームの登聖佳さんは「島内のみの販売とネットでしか紹介されていなかった商品を実際に紹介でき、ふるさと納税の案内もできた」と大勢の来場者に安堵(あんど)の表情を見せた。司会の土岐さんは「島のイベントで、たくさんの島の人たちに会えてうれしかった」と目を細めた。

 会場には町長の同窓生らも大勢詰めかけ、島の頑張りにエールを送った。

 25日にはサンゴ留学相談会も開かれた。

(屋宮秀美)