奄美市SDGsフェス

オンリーワンのまちづくりなどについて講演があった奄美SDGsフェスタ

市推進プラットフォーム設立を記念
オンリーワンの奄美へ「超絶まちづくり」提言

 奄美市は25日、持続可能な社会の構築に向けた奄美らしい活動や高い社会的価値を生み出す取り組みを推進することなどを目的とした「奄美市SDGs推進プラットフォーム」の設立を記念したイベント「未来をひらく奄美SDGsフェスタ」を同市名瀬の市民交流センターで開いた。国内最大級の地方創生イノベータープラットフォーム「INSPIRE(インスパイア)」代表理事の谷中修吾さんが講演、利益を追求する社会から自然との共存共生を目指す社会に世界が移行している現状などに触れ、「自然と共存共生した奄美独自の価値を生かすことで、新たなビジネスモデルを創りだすことができる」などと提言した。

 イベントには、同プラットフォームに参加する企業や団体、市民ら約50人が参加。谷中さんは「ローカルSDGsの超絶まちづくり~オンリーワンの奄美をつくる~」と題し、SDGsの理念を取り入れた奄美独自のまちづくりの推進について、全国の先進地事例なども紹介しながら講演した。

 谷中さんは、ローカルSDGsについて、「人と自然の持ち味を生かしたまちづくり」と説明。「SDGsのための活動を考えるよりも、それぞれの思いをどうやって実現するのかを考えることが大切」と述べ、「突き抜けたアイデアに、後からSDGsのような社会的課題をひもづけ、テーマを設定することで他にはないオンリーワンの新しい価値が生まれてくる」などと指摘した。

 また、地域課題の解決策を考える従来のまちづくりではなく、既成概念にとらわれない新たな価値を創造することで、新たなビジネスモデルを構築し、地域活性化につなげることを提言した。

 講演会終了後は、参加者らが意見交換。さまざまな分野でSDGsに取り組む市民らが、それぞれの活動を紹介し、今後の連携に向けてつながった。

 また、SDGsに取り組む市の担当課や企業、団体など14団体がそれぞれの取り組みを紹介する展示もあった。男女共同参画あまみ会議は女性の生理の貧困問題をテーマにした取り組みを紹介。市下水道課は下水道整備以前の汚染された市内の河川と整備後に環境美化が進んだ現在の河川を写真などで紹介した。