県議会一般質問

国の追加策、給食費支援可能
自宅療養者支援、センター開設で配布体制充実

 

 9月定例県議会は26日、引き続き一般質問(最終)があり、同日は柴立鉄平議員=自民党、鹿児島市・鹿児島郡区=、安楽英美議員=無所属、鹿児島市・鹿児島郡区=、寺田洋一議員=自民党、鹿児島市・鹿児島郡区=、小幡興太郎議員=自民党、出水市区=が登壇。物価高騰は子どもたちの給食制度にも影響が及んでいる中、今月、国が追加策として創設した交付金を小中学生の保護者負担軽減のための学校給食費支援に活用できることが報告された。

 東條広光教育長の答弁によると、学校給食施設における物価高騰対応では材料費の増数について、国が今年4月、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を拡充し、学校給食における負担軽減に活用可能とした。これにより小中学校の公給食の実施者である各市町村において材料費への同交付金の充当や、使用食材の変更などにより食材費の節約によって保護者の負担軽減が図られている。

 さらに今月、国が物価高騰に対する追加策の一つとして同交付金に創設した電力・ガス・食料品等価格高騰重点地方交付金について、小中学生の保護者の負担軽減のための学校給食費支援に活用可能としている。東條教育長は「県教委としては各市町村教委に対し、こうした国の支援にかかる情報を周知するとともに、交付金の趣旨を踏まえ物価高騰に対し、適切な対応がなされるよう助言していく」と述べた。

 学校給食に関しては離島における風水害対応も取り上げられた。東條教育長は答弁で「台風など天候不良により島外からの学校給食の食材が調達できない事態を想定し、日頃から冷凍食品や米など保存の効く食材について1~2週間分のストックを確保するとともに、非常用のレトルト食品等の備蓄を行っている」と説明。天候不良の長期化が予想される場合、代替となる島内食材の確保に努めるほか、状況に応じパン食を米食に、牛乳を果汁飲料に切り替えるなどの対応を行っているとした。

 新型コロナ対応では県が開設した「コロナ・フォローアップセンター鹿児島」の現状が質問された。房村正博・くらし保健福祉部長の答弁によると、自宅療養者に関しては希望に応じてパルスオキシメーター(血液中の酸素飽和度測定)や生活支援物資を配布。同センター開設前は1日当たり最大250個程度配布してきたが、7月以降の爆発的感染拡大に伴い自宅療養者が急増し配布に日数を要したケースもあったという。

 センター開設後は生活支援物資の配布も業務委託。物資の安定調達や配送網の充実が図られたことから、房村部長は「1日当たり最大800個程度を配布できる体制を構築した。これにより現在、希望があった日の翌日に発送している」と述べた。センターによる健康観察や相談対応は現在、看護師資格者も含め131人体制で業務を行っており、自宅療養者の増加に対応できているとした。相談は24時間対応している。