徳之島町新庁舎

3日から移転作業に着手、11日から〝仮使用〟業務開始となる徳之島町役場新庁舎(手前は現庁舎)=3日夕、同町亀津

11日から〝仮使用〟業務開始
現庁舎解体着手は24日 全体完工は3月末

【徳之島】徳之島町は3日、現役場庁舎敷地内(亀津)にほぼ完成した新庁舎本体への各課移転作業に着手。新庁舎本体の工期は来年1月末だが、跡地が駐車場となる現庁舎の解体撤去工事(24日着手予定)に備え〝仮使用〟的に順次移転する。本体仕上げなど一部工事と並行しながら、11日午前8時半から新庁舎で業務開始する。

同町は、現庁舎(1973年建設)の老朽化や耐震強度不足、津波浸水想定区域内における対策不足、バリアフリー未対応―などの諸課題から現敷地内への建て替えを推進。「津波緊急避難ビルや防災拠点として災害に強く、町民が利用しやすく親しまれる新庁舎」などをコンセプトに、昨年1月29日に着工させていた。

規模は、鉄筋コンクリート地上6階建て(防災広場など含め延べ床面積約3583平方メートル)。建設費は本体が約18億円(国の緊急防災減災事業債や積み立て建設基金)。移転後の現庁舎(南東側・増築棟を除く)の解体撤去、駐車場整備など外構工事を含む来年3月末までの総事業費見込みは約23億円。

全体工期は当初2021年度末の計画だったが、庁舎本体の基礎基盤の補強や新型コロナ禍での人員確保難なども重なり、22年度末(来年3月末)まで1年間延長した(町総務課)。

新庁舎の特徴では、▽1階部分には「町民ギャラリー」や多目的ホールを設置して解放するほか、▽2階には税務、健康増進、介護福祉、住民生活、水道、会計の各課や「キュッQ広場」▽3階には建設、地籍調査、農林水産、選管委員会、農業委員会、耕地の各課・室▽4階には総務、企画、ふるさと納税推進、町長・副町長、会議、備蓄倉庫など各課・室▽5階には議会事務局・議長・委員会・本会議、学校教育、社会教育の各課・室などを配置。

ほか、地域営業課は現状(美農里館内)、おもてなし観光課は亀徳新港待合所2階フロアに移転。また、11日からは各課への電話連絡もダイヤルイン(直通)方式に切り替わる。

町総務課によると「仮使用への移転作業」では8~10日の3連休(閉庁)に、電算システム関係を一気に移転・切り替える。町民には、11日からの新庁舎での業務開始後も引き続き「一部本体の整備や旧庁舎解体、駐車場など整備工事が行われ、旧庁舎前駐車場は利用できない」など協力を求めている。

現庁舎の解体着手(24日)を前に19日午前10時から「閉庁式」も予定。新庁舎建設関連全体の完成記念セレモニーは来年4月以降を予定している。