「威風神威」5度目防衛

対戦開始9秒の速攻で圧倒。「全島一」5度目防衛の「威風神威」(手前)=16日、徳之島なくさみ館(伊仙町)

 

闘牛大会史上初、一挙4大タイトル
なくさみ館10周年・伊仙町

 
 【徳之島】「徳之島なくさみ館建立10周年記念・徳之島4大タイトル大闘牛大会」(同島闘牛連合会主催)が16日、同館(伊仙町目手久)であった。闘牛の島最強の「全島一」をはじめ「中量級」「軽量級」「ミニ軽量級」の四つの優勝旗争奪戦の一挙開催は同島大会史上初。鍛え抜かれた1㌧前後の巨体が、勢子(せこ)士らの檄(げき)とともに土煙を上げて激突。人牛一体の迫力満点の取り組みで約3千人の観客を魅了した。

 「なくさみ館」は、伊仙町が2012年、闘牛文化や伝統芸能など地域の文化・情報を発信する「徳之島地域文化情報発信施設」として旧東目手久闘牛場(寄付地)に建設した上屋付きの全天候型施設。同島闘牛大会のメッカに定着。4大タイトル戦(年間3回)は各大会のメーンに据えて分散開催。10周年を記念して今回初の一挙開催となった。

 大会は、島内外の闘牛ファンや観光客ら満員の観客たちが熱視線を注ぐなか午前10時すぎ、計6組の激闘の火ぶたを切った。結びの「全島一」決定戦では王者「威風神威」(目手久、元・牛若赤丸、8連勝中)が、対戦開始わずか8秒で「山伸大王」を圧倒して5度目防衛。ほか、中量級は「基山八宝」(崎原)が5分32分、軽量級は「六代目戦勝若力・首領鬼」(大阪)が10分29秒、ミニ軽量級は「友花形・光ちゃん号」(石垣島)が10分21秒で勝利。そろって初防衛を果たした。