知名町で畜産研修会

現地研修で講師(左)から自給飼料「トランスバーラ」の特徴を聞く参加者ら=知名町=

「1年1産」で所得アップ
生産者支援事業実施へ
「トランスバーラ」植え替え推奨

【沖永良部】知名町畜産研修会(同町農林課主催)が19日、同町商工会館であった。生産農家ら20人ほどが参加。県の職員が講話し、所得アップに向けて「1年1産」の励行を呼び掛けた。

あいさつで今井力夫町長は「物価高騰で生産現場は苦しい状況が続いているが、世界が日本の畜産に注目していることを誇りに思いながら頑張ってほしい」と述べ、今年度内の支援事業として競りの出荷頭数1頭あたり2万円を支給する考えを示した。

「生産牛農家所得アップのために」と題して、県沖永良部事務所農業普及課の大久保剛技術専門員が講話。県や知名町における繁殖牛の分娩間隔の平均値を見せ「県平均が400日に対し、知名町の平均は408・3日で、レベルが低い」と指摘。「1年1産には、空胎日数を80日以内に抑えることが大事」と述べ、牛の発情発見のポイントを伝えた。

自給飼料(牧草)に関しては、沖永良部や与論で代表的な牧草となっているローズグラスの病気や害虫を説明。病気が発生したほ場では、ローズグラスの代替草種として「トランスバーラ」への植え替えを推奨した。

このほか、暑熱対策や家畜排せつ物の適正管理に関する講話もあった。

参加者からは、来年10月から始まるインボイス制度の詳細やトランスバーラの栽培方法などについて質問が出た。

現地研修では、トランスバーラの生産ほ場を視察した。