奄美豪雨災害パネル展

奄美豪雨災害の状況などを伝えるパネル展(奄美市役所3階)

市役所など3カ所、27日まで
20日午後2時、サイレンで黙とう呼び掛け

奄美市は、2010年10月に発生した奄美豪雨災害から12年を迎える20日、市役所など市内3カ所で「奄美豪雨災害パネル展」を開始する。27日まで。企画した市危機管理室は「当時の体験を教訓に、家庭や地域で災害について話し合い、防災・減災について考える機会にしてほしい」とし、同日午後2時には防災行政無線で犠牲者の冥福を祈るサイレンを流し、市民に黙とうを呼び掛ける。

パネル展を開催しているのは、名瀬地区が市役所3階ホール、住用地区が黒潮の森マングローブパークロビー、笠利地区が笠利総合支所1階ロビー。市役所と総合支所は午前8時30分~午後5時15分まで、マングローブパークは施設の営業時間内。

パネルは計16点あり、災害の様子を伝える写真や被災集落の代表者らの声、島内各地の集中豪雨の状況、災害対応やその後の防災の取り組みなどについて紹介している。

奄美豪雨災害では、奄美市と龍郷町で計3人が死亡、2人が重軽傷を負ったほか、453棟が全半壊、967棟が浸水被害に遭った。同日の雨量は名瀬で観測史上最も多い622㍉を記録、住用では午前10時~午後1時の3時間で354㍉の降水量を観測。「百年に一度」と言われる雨量(195㍉)の約1・8倍に上った。国道58号など道路39カ所が全面通行止めになるなど島内の交通網が寸断された。