徳之島民研会員ら25周年記念発表会

徳之島民謡研究会25周年記念発表会=23日、徳之島町生涯学習センター

 

 
島唄を楽しみ伝承を

 

 【徳之島】日本民謡協会徳之島支部・徳之島民謡研究会(中島清彦会長・会員15人)の結成25周年記念発表会が23日、徳之島町生涯学習センターであった。同島で生まれた島唄「徳之島一切節(ちゅっきゃいぶし)」の合同演奏を皮切りに、会員たちが日ごろの伝承活動の成果を披露。コロナ禍の空白もはさんだ約4年ぶりの発表会で、島唄の魅力をアピールした。

 徳之島民研は1998年1月、初代会長治井秋喜氏(故人)らが、徳之島のシマ唄を中心にした伝統文化の発掘・伝承を願い、各グループの指導者層も交え結成したのが始まり。民謡民舞全国大会予選の地区連合大会エントリー条件も得るため日本民謡協会支部に加入。多くの全国上位者に優勝者たちを輩出している。

 四半世紀の節目に絡めつつ同会単独の発表会は約4年ぶり。老若男女の民謡ファンなど観客約100人が来場。全会員(50~80代)による「徳之島一切節」の合唱で開演した。

 続いて、全国大会・壮年の部第4位の実績を持つ中島会長(69)=天城町岡前=が、祝い唄「朝顔節」をはじめ「二上り節」「まんこい節」「意見口説」などをたっぷりと披露。観客らの心の琴線に触れる島唄と三味線で魅了した。

 このあと各会員たちが次々と出演し、「シマ朝花」や「シマかんつめ」「亀津朝花」「花徳枕節」などの島唄。「島育ち」や「島のブルース」などのジャンルも交え計15のプログラムで楽しませた。

 中島会長は、幕間のあいさつやインタビューに、「徳之島内では地元の島唄が流れるなど聴く機会が少ないと感じている。全国の民謡や島唄も楽しみながら伝承して後継者を育て、奄美大島や沖縄のような雰囲気に近づけたらと思う」と話していた。