スカウトの福山氏(左)らの指名あいさつを受け、笑顔をみせる大野投手
プロ野球のドラフト会議でソフトバンクから4位指名された大島高校の大野稼頭央投手が25日、同校で球団の指名あいさつを受けた。ソフトバンクアマスカウトチーフの福山龍太郎氏から「九州ナンバーワンの投手。必ずプロで活躍できる」などと期待の声をかけられた大野投手は、「地元(九州)の球団なので愛着もある。しっかりと体をつくって、チーム、球界を代表する投手になれるよう頑張りたい」と抱負を語った。
同校の校長室で行われた指名あいさつには、大野投手のほか、同校野球部の塗木哲哉監督や両親も出席。球団側からは福山氏と加藤領健アマスカウトの2人が出席、王貞治球団会長のサイン入りボールや帽子などを手渡した。
大野投手は龍郷町戸口の出身で龍南中から同校に進学し、1年秋からエースとしてチームを牽引(けんいん)。2年生の県大会では春ベスト4、夏ベスト8、秋は鹿児島の離島勢初となる優勝を勝ち取り、九州大会準優勝に貢献し、同校を8年ぶりのセンバツ出場に導いた。最速140㌔台後半の直球にカーブ、スライダー、チェンジアップなどの多彩な変化球を持ち、1試合10個以上の三振をとれる球威とキレ、スタミナが武器。
福山氏は「無駄のない投球フォームやピンチにも動じない強い精神力などが魅力。早い段階から注目していた。チームの先輩でもある和田(毅)投手のように、息の長い投手になってほしい。先発完投型の投手としての活躍を期待している」などと評価。育成プランについては「まずは体づくりをして、2年目にファーム(2軍)、3年目から1軍のマウンドに立ち、4年目にはチームの主力となれるよう育成できれば」と話した。
大野投手も「和田投手のような球界を代表する選手を目指したい。レベルの高いチームなので、まずは体づくりをしっかりして、厚い選手層の中で、負けないように頑張りたい。これまで応援してくれた島の人たちに勇気や元気を与えられる選手になりたい」とプロでの活躍を誓った。
球団によると、11月に同校で仮契約を行い、12月初旬に福岡市の球団本社で本契約、入団発表を行う予定。背番号などもその時に発表される。