金子氏、政界引退会見

政界引退の会見を行った金子氏=鹿児島市で

地方自治こだわり50年
2区支部長は保岡氏を希望

【鹿児島】自民党鹿児島2区支部長で元衆院議員の金子万寿夫氏(75)が26日、鹿児島市の自民党県連本部で政界引退の会見を行った。「一貫して地方自治にこだわった50年だった」と政治家人生を振り返った。

金子氏は瀬戸内町出身。25歳で瀬戸内町議に当選して以降、政治家となり、県議会議員6期。2014年の補選から3期、衆院議員を務めた。4期目を目指した昨年10月の衆院選で元県知事の三反園訓氏に敗れて落選。「2区で自民党の議席を失った責任と年齢的なものを考えて」政界引退を決意した。

国会議員としての一番の思い出は「奄振(奄美群島振興開発特別措置法)延長と奄美の世界自然遺産登録」と語り、公共事業以外の交付金事業の充実に尽力したことなどを振り返った。今後の奄美は「各市町村行政にかかっている。民間と協力し、民間の知恵を取り入れた新しい行政の在り方を作っていって欲しい」と期待していた。

「庭いじりが趣味」という金子氏は引退後「造園学校や料理教室に通い、スポーツジムで体を鍛える。妻と2人で国内旅行を楽しみたい」と今後の生活について語っていた。

2区支部長は次期衆院選の党公認候補となる。奄美群島が地盤だった故・保岡興治氏の長男で衆院比例九州の宏武氏が1区から2区への変更を希望している。一方現職で無所属の三反園氏も自民党入りを目指している。金子氏は「宏武氏を希望している」と明言。その上で「最終的には党本部が決めること」と党の決定を尊重する考えを示した。