奄美黒糖焼酎の飲み比べセット約30年ぶりリニューアル

黒糖焼酎飲み比べセットの旧商品(右)とパッケージデザインを工夫した新商品
黒糖焼酎を学べるコンテンツとなっているパッケージの裏面

知ってもらう起点に
パッケージデザインで学べる工夫も

奄美市名瀬の老舗の酒類卸業者が、奄美黒糖焼酎5本をセットにした飲み比べ商品を約30年ぶりにリニューアルした。奄美在住のデザイナー、イラストレーターとタッグを組み、豆知識や歴史掲載など黒糖焼酎を学べるパッケージに工夫。観光客に黒糖焼酎を知ってもらう起点として発売していく。

11月上旬から売り出すのは㈱大野商会(大野明代表)。飲み比べセットは代表を引き継いだ明さん(39)の父親の代から始めたもので、旧商品「あまみ飲みくらべ5」を「黒糖焼酎CHOINOMISET」として新発売する。

明さんは「旧商品のパッケージの在庫切れを機会にリニューアルを思い立った。奄美大島が世界自然遺産登録され、自然や文化にこれまで以上に注目が集まっているなか、多くの人に魅力を伝えることができる、知ってもらうきっかけとなるパッケージデザインを目指した」と説明する。地元のデザイナー、イラストレーターと一緒になり商品開発に取り組んだのが今年8月。①卸問屋だからこそ実現可能な各蔵元の味を一度に楽しめる②黒糖焼酎だけでなく、大島紬、島口、歴史といった奄美らしさを一箱に凝縮③イラスト付で楽しく学べるコンテンツ―の三つをポイントにした。

新パッケージデザイン表面のテーマは「和風ポップ」。黒糖焼酎の黒を基調に、背景に大島紬柄をあしらい奄美を感じるデザインになっている。最大の特長は裏面。「黒糖焼酎について学べるコンテンツ」を掲げ、豆知識や歴史、飲み方など記載しており、手書き風イラストによって親しみやすさ、身近さを感じることができる。

明さんは「焼酎は年配の男性が飲むイメージが先行している。また、黒糖焼酎は全国的にはまだまだ知られていない。奄美を訪れる観光客に手に取ってもらい、飲み比べすることによって黒糖焼酎の魅力に触れ、ファンになってもらえるのではないか」と期待する。手軽に持ち運びできることから島外へのお土産としても需要がありそうだ。

商品概要は次の通り。

希望小売価格=1618円(税抜)▽品目=本格焼酎▽内容量=100㍉㍑×5本▽度数=20~25度▽販売場所=アイショップ名瀬中央店、奄美空港各売店、お土産店など▽問い合わせ=㈱大野商会0997・53・2100まで。