会議室ではハンドメイド作家らが作品づくりなどについて意見を交わした
多様な働き方を可能にするコワーキングスペース「奄美市ワークスタイルラボInno」(管理者・㈱しーま)は1日、同市名瀬浦上町の同施設で「市民無料開放デー」を開いた。フリーランスの個人事業者やハンドメイド作家らが集い、スペースの利用や協働作業を楽むなど、新たな働き方を試した。
奄美市が進める「フリーランスが最も働きやすい島化計画」の一環で、施設は2021年7月に市産業支援センター2階に整備。Wi―Fiやプリンターを備えたコワーキングスペースや会議室、カフェスペースなどがあり、最大約30人が利用できる。現在、利用会員は482人。ウィズコロナの認識が広まって以降、島外フリーランスを中心に利用者も増えているという。
この日は通常、1時間200円で利用できるコワーキングスペースなど施設スペースを無料で提供。ウェブデザイナーやハンドメイド作家らが訪れ、様々な働き方を探った。
東京のECサイト会社に勤める20代男性は、ワーケーションで利用。「ハイブリッドワークもあるが、仕事に集中するという意味ではワーケーションの方が刺激もある。体調に合わせて働けるなど利点も大きい」と話した。
会議室では、島内のハンドメイド作家8人が一つのスペースで作業し、互いの制作方法やアイデアなどの情報を交換し合った。施設が貸し出すミシンを使ったワークショップでは、リュックサック作りを楽しむ女性の姿も見られた。
市商工政策課の喜入崇之さんは「まだコロナへの警戒も強く島民の利用は少ないが、夏以降はワーケーションでの利用も急激に増えている」と述べ、「スペースは講座や習い事など学びの場としても活用できる。市内のフリーランスへも情報を発信しながら多くの利用を促していきたい」と話した。