和泊町・外国人実習生に講座

119番通報を疑似体験する参加者ら=和泊町役場

ワークショップや座学で防災学ぶ

【沖永良部】島内に住む外国人を対象に島で発生する災害について学ぶ講座が先月23日、和泊町役場結いホールであった。町内在住の外国人実習生4人が参加。気象予報士による座学やワークショップを通して台風などの自然災害から命を守る方法を考えた。

講座は県国際交流協会が主催する「災害時に助け合えるまちづくり事業」の一環。自治体国際化協会の助成を受け、昨年度から行っている。

午前は、MBC(南日本放送)ウェザーセンター気象予報士の住吉大輔さんが自然災害について講話。台風情報の見方や地震への備え、大雨時に発表される気象情報を説明した。

午後は、地域住民ら5人が加わり、簡易トイレ作りやハザードマップを使った避難ルートの確認など各種ワークショップを実施した。

けが人がいるとの想定で119番通報の疑似体験もあり、救急隊員の「場所はどこですか」「けが人は、話すことが出来ますか」などの質問に実習生が日本語で答えた。

ネパール出身で介護職に従事するグルン・ビネーさん(27)は「島に住んで1年ぐらいになる。恐いと思うほどの災害に遭ったことはないが、台風がたくさん来るので避難について学べて良かった」と話した。

主催した県国際交流協会の藤井一彦さんは「地域の人と在住外国人が日頃からコミュニケーションを取り、いざ何かが起きたときにお互いが助け合える関係を作っておいてほしい」と話した。

この日は日本人向けに、外国人がわかりやすい日本語講座も開かれた。