「奄美のお菓子作り」学ぶ

特別講座「奄美のお菓子作り」の様子。5班を回りながら参加者に作り方を指導した泉和子さん(手前左側)

 

 

カップチーズふくらかん、舟やき餅
龍郷町りゅうがく館特別講座 講師は泉和子さん

 

 龍郷町生涯学習センターりゅうがく館主催の2022年度町生涯学習講座特別講座「奄美のお菓子作り」が12日、同館2階調理室で行われた。18人が参加し、島料理研究家の泉和子さんが講師を務め、「カップチーズふくらかん」「舟(ふな)やき餅」作りを学んだ。作ったお菓子は参加者が持ち帰った。

 町内在住者、町内で勤務している人を対象に参加者を募集したところ、女性17人、男性1人が参加し、りゅうがく館職員がお菓子作りを手伝った。

 最初に講師の泉さんが資料を基に①材料②作り方③お菓子が作られた時代、記録―について説明。資料には「ふくらかんは、豊年祭や種おろしなどの祭りのときや農作業のときなどにお茶受けとして作られた。江戸時代後期の記録『大島遠島録』に、すでに蒸し菓子が食べられていたことが記されている。この時代の食生活の中に白砂糖や黒砂糖、小麦粉、これらを使った菓子や料理が登場する」との内容を記し、「舟やき餅は、素朴で懐かしい島の味を代表する黒糖の餅菓子。形と色が舟の形(奄美の板付け舟)に似ているところから、『舟やき餅』という名称が付けられたと言われている。この料理は笠利地方から広まったといわれ、ハマオレや5月の節句に作って親戚の家に配ったそうです」などの内容が記されている。

 泉さんは2品とも「行事菓子」だと説明。また、「カップチーズふくらかん」に関しては「伝統的には大きなお菓子。現在、コロナ禍であり、カップで作るふくらかんを考えた。チーズの代わりに『あんこ』を使ってもおいしい」と話した。

 続いて、5班に分かれ2品のお菓子作りを開始。泉さんは各班を回って作り方を説明、指導していた。