「BA・5」対応接種スタート

BA・5対応の新型コロナワクチン接種が始まった奄美ワクチンセンター
 
 
 
11月の接種枠すべて埋まる 12月の予約受付を開始
新型コロナワクチン

 

 奄美市と龍郷町が共同で行っている新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、オミクロン株の「BA・5」対応のワクチン接種が12日から始まった。奄美市名瀬の奄美ワクチンセンター(奄美文化センター)には、午前9時の受付開始と共に、多くの市民らが来場、接種を済ませた。全国的に感染者が増加傾向に転じ、第8波への警戒感が強まる中、両市町は60歳以上の5回目接種対象者について、12月の集団接種から、予約受付を開始。同市新型コロナワクチン接種推進室は、「希望者ができるだけ年内に接種できるよう体制を整えたい」としている。

 同日、ワクチン接種を済ませた同市名瀬柳町の女性(53)は「BA・5対応ということで、少しでも感染リスクを減らせたらと思う」と話し、同市名瀬井根町の男性(69)は「接種は4回目。手術歴があり重症化リスクがあるので、感染しないよう心掛けている。若い人の接種率が低いようなので、できたらもっと若い世代に接種してほしい」と話した。

 同推進室によると、今回の集団接種から「BA・5」対応型に切り替え、20日まで(19日は5~12歳の小児対象)の9日間、1日約360~380人分の接種枠を設け、専用の予約サイトなどで受け付けた。すでに同市の約2500人分の予約枠は全て埋まっている。

 オミクロン株対応のワクチンについて、厚生労働省は、前回の接種からの間隔を、これまでの「5か月」から「3か月」に短縮。これを受け、同市では、9月11日までに4回目の接種を終えた60歳以上の市民約8400人に対して接種券を郵送した。

 ワクチンは、ファイザー製で、2回以上接種済みの人が対象。2回接種を終えていない人は、従来ワクチンを個別に接種する必要がある。厚生労働省は、ワクチン接種を冬場に懸念される新型コロナ感染の第8波やインフルエンザとの同時流行に備えた対策の柱に据えており、同推進室も「接種希望者が接種できる体制をしっかりと整えていきたい」としている。

 12月の集団接種日程は、12月3日、4日と14日~19日の計8日間。このほか、1日に龍郷町(りゅうがく館)、11日に住用(東城中体育館)、12日に笠利(農村環境改善センター)でそれぞれ巡回接種を実施する。

 11月に入り、全国的に感染者が増加、県内でも感染者が増えつつある。年末が近づき、忘年会など大人数で飲食する機会が増えることから、市健康増進課の徳永明子課長は「県の第三者認証店を利用し、長時間にならないようにするなど感染対策を工夫しながら、飲食を楽しんでほしい」と話し、忘年会を前倒しして11月中に開くことなども提案した。

 ワクチン接種に関する問い合わせは同推進室(電話0997―69―3747、平日午前8時半~午後5時まで)へ。