「花火甲子園」で森氏とコラボ

「花火甲子園」大会のオンライン・コラボで元気な歌声と笑顔を発信した「徳之島ひまわり会」の関係者=12日夜、伊仙町

車椅子のシンガソングライター森圭一郎さん

元気な歌声と笑顔を世界に発信
徳之島ひまわり会

 【徳之島】愛知県蒲郡市で12日夜開かれた第2回「花火甲子園」(同実行委員会主催)の日本博・みんなの花火コーナー(日本花火推進協力会主催)に、徳之島への特別支援学校設置運動などを熱心に進めた〝車椅子のミュージシャン〟の森圭一郎さん(44)が出演。オンライン中継で同対象児・者と家族の会の「徳之島ひまわり会」一行とオリジナルの応援ソング『ひまわり』を高らかに歌い、笑顔の花を世界中に発信した。

 徳之島ひまわり会(前身・徳之島療育研究会)は約23年前、「障がいを持って生まれると地元で家族一緒に暮せない。学校の受け入れもない」など現状に、保護者ら関係者が署名活動などで立ち上げた。2007年からは支援学級、13年4月には県立大島養護学校高等部訪問教育の特別支援教室(徳之島高校施設内)はできたが「聴覚・視覚障がいの子どもたちは、未だに家族と一緒に暮せない現状」との指摘も。

 ミュージシャンの森圭一郎さん(埼玉県熊谷市出身)と「徳之島ひまわり会」の交流は08年ごろから。大好きな同島を歌った10年12月の『おぼらだれん』などに続き、徳之島ひまわり会を元気にする『ひまわり』を作詞・作曲して12年9月、徳之島の子どもたちとシングル・リリース。自ら会長も担当。特別支援学校の設置運動の全国ツアー最終の14年6月には3日間をかけて徳之島1周75㌔を車椅子で完走。合計約2万人分の署名を集めたという。

 日本博・みんなの花火コーナー主催の日本花火推進協力会は、東京五輪・パラリンピック開閉会式のため世界に誇る芸術花火の打ち上げを目指し、日本各地の花火名人らでつくる組織。今回大会のサブテーマは「シンガーソングライター×花火師=みんなの笑顔」。花火甲子園の競技大会のプログラム中の第1回目のスターマイン(連発花火)の間に、伊仙町伊仙にある「幸徳保育園」に集ったひまわり会の関係者約25人とオンラインで中継された。

 「タンポポの種は空をとび 遠い国で花を咲かす ひまわりの種は足下に 生まれた国で花を咲かす 僕らもあのひまわりのように…」。愛する島で家族と過ごしたい願いを込めた「ひまわり」を森さんともに歌い、ユーチューブを通じ世界中に発信された。

 元徳之島療育研究会長で「ひまわり会・遊び隊」代表の窪田初枝さん(55)は「このテーマソングができた時は涙で歌えなかった。この島で家族そろって暮せることを訴え続けた。今では保護者会の名称もレクリエーションなどを楽しむ『遊び隊』にしました」と笑顔を輝かせた。

 ひまわり会副会長も務め長年サポートを続けている幸徳保育園の幸多健次・理事長兼園長(51)は「障がいを持って生まれたら家族で一緒に暮せないのはなぜ。普通の生活を求めたらだめですか。みんな一生懸命に活動。森さんとの出会いがあり、ひまわりの種のように生まれ育った地で生活をしたいと願ったテーマソングが生まれました」。一方では、「聴覚障がいのある子が、泣きながら手話で『おにいちゃんたちとくらしたい』と訴えながら飛行機で島を離れた例も。課題はまだあります」と〝道半ば〟も吐露した。