知名、和泊両町糖業振興会役員会

今期の圧搾計画を協議した両町糖業振興会役員会=知名町=

12月1日操業開始決定
22・23年期生産量見込み8万2059㌧
輸送トラック数減で不安の声

 【沖永良部】2022年度知名、和泊両町糖業振興会役員会が14日、知名町フローラル館であった。22・23年期のサトウキビ生産量は、8期連続の8万㌧超えとなる8万2059㌧(前期実績9万1429㌧)を見込む。南栄糖業(株)(武吉治社長)の操業開始日は前年と同じ12月1日に決定した。年内操業は9期連続。

 キビ農家や関係機関の職員ら約50人が参加。今期の栽培面積は、11月1日現在、両町合計1729・68㌶(和泊739・22㌶、知名990・46㌶)で前期比25・87㌶増。10㌃あたりの単収は4744㌔㌘(和泊4139㌔㌘、知名5196㌔㌘)で同比622㌔㌘減。ほ場ブリックスは両町平均17・47度となっている。

 沖永良部さとうきび生産対策本部によると、今期の生育状況は、梅雨が例年より長かった影響で春植・株出の管理作業の遅れが発生。梅雨明け以降は干ばつが長く、全作型で茎数と茎長が平年値より少ない傾向だとした。9月からは大きな気象災害はなく順調に生育しているという。

 南栄糖業の圧搾計画は、12月1日開始で年内は同27日に搬入終了、年明け1月5日に再開し、3月26日終了予定。12月1日に搬入出発式を開催する。

 質疑では、収穫したキビを運ぶ輸送会社数が1社減ったことについて、参加者から圧搾計画の期間内終了を不安視する意見が出たほか、「今後生産量が増えた場合、このままの体制で大丈夫なのか。新しい輸送会社を入れるとか、今から準備しておかないと間に合わないのでは」との声もあった。南栄糖業側は、今期の輸送体制と対策を説明し、「次期の製糖についても農家が安心してキビを作れる体制を構築していく」と回答した。