宮古崎トンネル防災訓練

車内から負傷者を救出する救急隊

関係機関との連携強化図る
大島支庁

 大島支庁は17日、奄美署、大島地区消防組合消防本部、大和村など関係機関と合同での「宮古崎トンネル防災訓練」を行った。約60人が参加し、事故現場の交通規制、救助活動や消火活動などの訓練を通し、関係機関の連携強化を図った。

 今年の3月24日に供用開始となった同トンネル(全長2316㍍)に関する防災対策の一環として、トンネル内で災害が発生した場合に備え、各種防災設備等を使用して災害を最小限にとどめ、トンネル通行者の生命を保護するとともに、関係機関の相互連絡、調整ならびに防災活動の確立強化を図ることが目的。県が管理する島内の1000㍍を超えるトンネルで1年に1回、同様の訓練を実施している。

 訓練はトンネル内で車両が正面衝突し炎上、車内に負傷者が取り残された事故を想定。119番通報を受けた救急車両と消防車両及び警察車両が到着し、消防組合は負傷者の救助救急活動、消火活動、警察署は緊急車両の誘導、現場検証など、一連の流れを連携しながら確認した。

 大島支庁は、奄美大島のトンネルは39本、総延長約30㌔で、県が管理する道路の約10%にあたる。奄美署は管轄管内での人身事故発生件数(1月1日~10月31日)は、46件で死亡者2人、負傷者49人でトンネル内は4件だったとした。

 奄美署交通課、末永健太課長は「今回の訓練で得た経験や反省を生かして、事故が発生した時に関係機関が連携し、的確な対応ができるよう願う」と講評した。

 大島支庁建設部、木佐貫浄治部長は「それぞれの機関で反省や見直しをし、県及び島の安心安全に生かしていきたい」と話した。