遺産プラットフォーム会議

植物外来種がテーマの講演も開かれた世界自然遺産活用プラットフォーム第5回会議

「ネコ対策」提言案採択 植物外来種学ぶ勉強会も

世界自然遺産登録効果の最大化を目指す奄美市の公民連携会議「世界自然遺産活用プラットフォーム」(座長・須山聡駒沢大学教授、コアメンバー14人)の第5回会議が20日、同市役所であった。施設整備など、一部財源への説明が不十分だとして継続審議となっていたネコ対策に関する事業を提案した「人も猫も野生動物も住みよい奄美大島の実現」事業について協議があり、提言案を採択した。

同組織は、世界自然遺産登録を有効活用することを目的に、専門家でつくる委員らが事業を策定し、奄美市に提言する機関。これまでに、人材育成や保護活動に対する表彰制度の創設、新たな観光ルートの策定や法定外目的税の導入など計10提案を採択している。

ネコ対策事業は、外ネコゼロを目標に飼いネコの適正飼養の強化、保護譲渡体制の構築に取り組むもので、運営継続のための財源確保が課題として指摘されていた。案では、ネコカフェ経営やグッズ開発・販売などを行い、収益を充てていくプランが打診され、採択した。

会議ではこのほか、かねてから要望のあった植物外来種を学ぶ勉強会も開いた。鹿児島大学国際島嶼教育研究センター特任教授の鈴木英治さんが講話。遺産地域への影響が特に懸念されるアカギやアブラギリなどの扱いについて、意見を交わす場面もあった。

今後は1月の会議を経て、市長に案を提出する。事務局が事業化や予算化の可否について精査し、3月に報告する。