伊仙町戦没者合同追悼式

鎮魂の祈りで恒久平和も誓い合った伊仙町戦没者合同追悼式=21日、同町伊仙

「戦争の愚かさ、平和の尊さ語り継ぐ」 3年ぶりに

【徳之島】伊仙町戦没者合同追悼式(町戦没者遺族会主催)が21日午後、同町伊仙の義名山神社境内にある「戦没者慰霊碑」前であった。遺族や来賓など関係者約50人が参加。日清・日露・太平洋戦争に召集されて犠牲となった町内出身の将兵498柱に鎮魂の祈りを捧げ、恒久平和の誓いも新たにした。

新型コロナ禍で2年間中止を余儀なくされ3年ぶりに復活。追悼のことばで大久保明町長は、「無謀な戦いだった太平洋戦争」に続き、中国や北朝鮮の脅威など緊迫した現在のアジア情勢にもふれ、「自分たちの国土は自分たちで守る、という強い気持ちも大事」とも強調。

また、同遺族会の嶺津太郎会長(77)=中山=は「最愛の肉親を失ったことは、私たち遺族には永遠に忘れることのできない深い悲しみであり、痛恨の極み。私たち遺族には、戦争の愚かさと平和の尊さを子々孫々に語り継いでいく使命がある」と誓った。

町内3地区の遺族団代表や関係機関の代表らで玉ぐしを供え、鎮魂の祈りを捧げた。同追悼式には、自衛隊と米軍の日米共同統合演習「キーン・ソード」の一環で来島、水陸両用作戦を展開した陸上自衛隊水陸機動団の永翁治彦広報班長(3等陸佐)ら2隊員の姿もあった。