さかなクンと海や魚学ぶ

絵を描きながら分かりやすく説明する、さかなクン

多くの来場者と記念撮影

「奄美の海はすギョい」
瀬戸内町でシンポ 「自分で体験、大切な財産に」

 シンポジウム「さかなクンと学ぼう!大島海峡のサンゴ礁と不思議な生き物達~世界自然遺産登録から1年 世界的に貴重な奄美 瀬戸内町の海を守るために~」(奄美せとうち観光協会・瀬戸内町海を守る会、日本自然保護協会、世界自然保護基金<WWF>ジャパン共催)は19日、瀬戸内町きゅら島交流会で行われた。さかなクンを含む海の専門家5人が登壇し、大島海峡の希少生物や環境問題、海を守る取り組みなどを講話。会場に訪れた多くの子どもたちが、さかなクンや専門家の話に耳を傾けた。

 多様な地形の大島海峡には固有種や希少種が多く生息。この貴重な自然を守っていくために、地元住民、特に島の未来を担っていく子どもたちにその価値を共有することを目的に、小学4年生以上の町民を対象に開催。開催にあたり、奥田耕三副町長は「貴重な財産である海について考えるきっかけ作りにしてほしい」とあいさつした。

 講話は、①山口県の下関市立しものせき水族館「海響館」の園山貴之学芸員による「大島海峡に生息するアマミホシゾラフグの生態と魅力」②東京大学大気海洋研究所の横山祐典教授による「奄美の海が伝える地球環境の今昔=いまむかし=」③日本自然保護協会保護・教育部の安部真理子主任による「世界の海の今と大島海峡」④奄美せとうち観光協会理事・同町海を守る会の祝隆之会長による「海を守る会の取り組み」⑤WWFジャパン親善大使・顧問のさかなクンによる「さかなクンのお話」。さかなクンの登場に会場からは大きな拍手が送られた。

 質疑応答では、さかなクンに「いつから魚に興味を持ったか?」や「一番好きなおいしい魚は?」といった質問が投げ掛けられ、質問した子どもにさかなクンが描いた絵がプレゼントされた。

 さかなクンは「海や山といった自然が元気だと生き物も元気。奄美の海はすギョい」とし、「外出しギョう。一歩外に出れば青い海、おいしい空気があり、知らないことを発見できる。本で読むより自分で体験し得た経験は大切な財産になる」と話した。

 質問した、下八尻洋輝君(古仁屋小6年)は「魚に興味を持ったきっかけが、思ったよりささいなことでびっくりした。絵は部屋に飾る」と笑顔を見せた。

 大ファンという、中村恵実さん(17)は「すごく貴重な体験だった。奄美に住んでいるが知らなかった、海や魚のことが良く分かった」と話した。