沖永良部地区青年農業者会議

若手農家がプロジェクトの成果を発表した青年農業者会議=知名町=

パイナップル試験栽培も 4プロジェクト発表

【沖永良部】2022年度沖永良部地区青年農業者会議が29日、知名町商工会館であった。知名、和泊両町の4Hクラブのメンバーや関係機関から約40人が参加。新規作物の試験栽培やマルチを活用した露地スプレーギク栽培など、4プロジェクトの成果が報告された。

会議は、同地区農業青年クラブ連絡協議会と大島支庁沖永良部事務所農業普及課が主催。若手農家の育成を目的に毎年開催している。

個人プロジェクトでは、和泊町4Hクラブの竹下敦史さんが、夏の換金作物として試験栽培しているパイナップルについて成果を発表した。2018年に取り組みを始めてから5年目となる今年は、パイナップルの果実をあんに加工したパインケーキの試作にも挑戦。「ケーキの販売やPR活動に注力して島のお土産の基幹商品にしたい」と述べた。

露地でスプレーギク栽培をしている知名町4Hクラブの辻雄一郎さんは、マルチ栽培による品質向上と除草時間などの省力化の取り組みを報告。「マルチの設置や撤去に労力はかかるが、除草に時間をかけるより、品質向上のためにコストと労力をかける方がモチベーションのアップにつながる」と話した。

共同プロジェクトでは、知名町4Hクラブがパッションフルーツの生産販売の取り組みを発表。新規品目でアセロラの試験栽培を進めている和泊町4Hクラブは、沖縄への先進地視察の様子を紹介した。

最後に、知名町の穐田和麿さんが「私の目指す農業経営」をテーマに意見発表した。 

指導農業士の福井源乃介さんは「新しい視点での取り組みに今後期待したい。さらに、食の自足を図りながら、稼げる農業にもチャレンジしてほしい」と講評した。